『チーム』

『チーム』
堂場 瞬一
実業之日本社文庫、2010/12/4、¥741(BO100)

前年箱根駅伝10区を走り自分の失速で予選会に回り、その予選会で出場権を取れなかった城南大学の浦は、同じく予選会で箱根出場を逃した美浜大学の監督吉池に「学連選抜で箱根を走ろう」と声をかけられる。自分のチームで出られなかった選手たちが即席のチームを作って箱根を走る。考え方の違う選手をまとめながら優勝を目指す。

システムが変わってオープン参加になってしまった今の箱根駅伝では学生連合が上位に来ることはあまり考えられないが、以前の記録が残るチームとしての学連選抜は4位に入ったこともあり、決して荒唐無稽とは言えないリアリティのある小説。


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『キアズマ』

『キアズマ』
近藤史恵
新潮文庫、2016/2/27、¥680(BO360)

ロードレースシリーズ第3巻。本作は他のプロレースとは違い、大学生の部活での話。大学一年の岸田は自転車部長を怪我させたため一年の約束で代理ということで入部する。実際に始めると自分の才能に気づきのめり込んでいく岸田。しかし過去の苦い思い出が彼を襲う。

自転車部ではないが、自分の大学時代を思い出して部活ってこんな感じだったなとその時の空気感まで蘇るように面白く読んだ。

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『タルト・タタンの夢』

『タルト・タタンの夢』
近藤史恵
創元推理文庫、2014/4/27、¥756(BO241)

下町の商店街にあるビストロパマルはシェフを含めて4人で開いているこじんまりとした店。そこに色々な客がちょっとした悩みや問題を抱えてやってくる。それをシェフの三舟が謎解きをして、最後にヴァンショー(ホットワイン)を飲ませる、という日常の謎系+フランス料理の小説。

「サクリファイス」をはじめとするロードレース小説とはまったく違う趣の小説でほっとした気持ちで読み進めることができた。

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『サヴァイヴ』

『サヴァイヴ』
近藤史恵
新潮文庫、2014/5/28、¥594(有隣堂錦糸町)

自転車ロードレースシリーズ第3巻。石尾の死によってヨーロッパに渡った白石誓のミッコとの出会い、赤城が監督助手で復帰した日本チームで世界選手権に出場する伊庭、若き石尾がチームオッジに入り、赤城がそのアシストになる経緯、エースになった石尾とともに走る赤城と日本自転車ロードレース界を金で動かそうとするIT企業、ポルトガルチームに移籍した白石とミッコのチームメイトの薬物疑惑など、それぞれ興味深い話が語られる。

シリーズを通して引き込まれる面白い小説。

●出口のない不安で、押しつぶされそうだった。どうすればここから抜けられ流のか、必死で光を探していた。見つけたと思ってはまた絶望し、またなんとか這い上がろうとする。それを繰り返すうち、次第に心は絶望に馴染んでいく。絶望が着慣れた服のようになっていく。そうなれば、もう脱ぐことさえ難しかった。(白石、p.29)

●目の前には見えないレールが存在していて、それを逸脱することは簡単ではない。逃れたと思っていても、気がつけば、いつの間にかそのレールの上に引き戻されているのだ。運命なんて大げさなものではない。要するに、人にはできることとできないことがあるというだけだ。(赤城、p209)
それで出した結論がこれだ。人間は自分の運命さえ、自分で選べない。(赤城、p.211)

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『天使はモップを持って』

『天使はモップを持って』
近藤史恵
文春文庫、2006/6/9、¥756(BO410)

新入社員大介は、会社の清掃を一人で引き受ける10代のオシャレ女子キリコと仲良くなる。会社で起こる様々な事件をキリコと二人で解決していく。

サクリファイスとは趣の違う軽妙な日常の謎小説。軽く読めて面白い。

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『エデン』

『エデン』
近藤史恵
新潮文庫、2012/12/24、¥594(有隣堂錦糸町)

サクリファイスの続編。初めてのツールドフランスを走ることになった白石誓はチームが解散することを知る。チームのエースミッコのアシストに徹するか、自分の就職活動のための走りをするか迷う白石。チームもバラバラになり始める。そんな中、フランス人新人エースニコラの所属するチームに異変が起こる。

以前サクリファイスを読んだ時はそこまで面白いと思わなかったが、今回読むととても面白い。年齢によって読むところが変わるのかもしれない。

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『サクリファイス』(再読)

『サクリファイス』
近藤史恵
新潮文庫、2010/1/28、¥594(BO108)

スティグマータを読んで、再読したくなったので。
10年ほど前に読んで内容を忘れていたので、面白く読めた。スティグマータにつながる人間関係も再度確認できた。

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『独学術』

『独学術』
白取春彦
ディスカヴァー携書、2012/9/14、¥1,080(有隣堂亀戸)

わかったようなわからないような本。
読む人を選びそう。

●速読の最大のコツはたくさん読むことである。(p.93)

●真の教養の第一は聖書を読むことである。日本で入手できる聖書で注釈と参考図版が最も充実しているのは講談社から出ているバルバロ訳の聖書である。これを注釈と図版を含めて一通り読んでおけば、それ以降の理解度が全く変わる。(p.115)

●いずれにしても、持続する意志と異常な努力なしでは外国語は習得し難いということだ。その場合でも、自分の日本語力レベルの6〜8割程度までなのだ。言い換えれば、かなりの読書量があり、成績が優秀で、なおかつ日本語における表現が優れていなければ外国語を身につけるのは困難になるということだ。[略] その原点から見れば、どうすれば外国語を身につけやすいか自ずとわかってくる。すなわち、まずは正しい日本語を身につけるということだ。
 正しい日本語は豊富な読書によって身につけることができる。(pp.126-127)

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『英文標準問題精講』

『英文標準問題精講』
原 仙作、 中原 道喜
旺文社、999/9/29、¥950(有隣堂亀戸)

英文読解の改善のため購入。約20時間で読了。
このレベルの内容が¥950で買えるのは驚異的。古典として版を重ねるだけのことはある。

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『スーツケースの半分は』

『スーツケースの半分は』
近藤史恵
祥伝社文庫、2018/5/11、¥670(BO300)

『スティグマータ』の著者によるスーツケースにまつわる小説。ひょんなことからフリーマーケットで青いスーツケースを買った女性とその友人たちが、そのスーツケースとともに旅行することで幸せになる話。

女性の人生は大変だなぁと思いながら読んだ。とても充実した読後感の小説。

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