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『ふたつめの月』

『ふたつめの月』
近藤史恵
文春文庫、2010/5/7、(BO334)

久里子シリーズ第二弾。

服飾雑貨の輸入会社に契約社員として働いていた久里子は部長に正社員に登用され喜んでいたが突然上司にクビにされてしまう。しかし実は会社では自主退社扱いになっていたと知り、国枝こと赤坂老人に久しぶりに会ったことで相談すると、真相が明らかになった。

ファミレスロンドの同僚で今はイタリアで修行している弓田と恋人未満の関係になっている久里子。久しぶりに帰国した弓田から幼馴染で年下の小園明日香の相談に乗るよう頼まれて複雑な気持ちになる。しかし相談に乗ると明日香は人を殺すかもしれないと物騒なことを言い出す。中退した高校の生徒から情報を得ると明日香が一時期拒食症だったことがわかる。赤坂の言葉にヒントを得てonlineでしか知らない拒食症患者を煽ることで殺そうとしていうとわかった久里子は明日香を止める。明日香から弓田は久里子のことを好きだと聞いた久里子は弓田に告白する。

散歩コースの歩道橋でいつも会う赤坂老人が車にはねられ入院する。久里子は赤坂に頼まれて歩道橋にある街灯を壊す。しばらくして赤坂が実は空き巣グループを歩道橋から撮影して警察に写真を送っていたことがわかる。そして目の悪くなった老女性が月のつもりで見ていた光が街灯だったことを知った久里子は、ただの白内障ではない老女の病気を「月が見えるうちは大丈夫」と励ましていたことを知る。

詐欺を繰り返す国枝こと赤坂老人の正体は明かされないが、久里子が赤坂に様々な相談をしながら成長していく物語としても読める。



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