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『ゆるく考える』

『ゆるく考える』
東浩紀
河出書房新社、2019/2/26、¥1,980(三省堂本店)

東浩紀の2009-2018くらいのエッセイ集。若者の代表から中年に差し掛かり色々悩みも増えた著者の愚痴や思いがわかる。

本書に書かれたシェイクスピアカントリーパークは道の駅になったらしい。

●若者と同じように話をすれば無責任だと言われ、議論すればハラスメントだと言われるのだ。それが年齢を重ねるということであり、僕たちはそれを受け入れて生きていく他ないのである。(p.54)

●プラトンはこの「失敗」[人間は論理的でない] から出発し、ベン年に壮大な理想国家論に取り組むことになる。その試みの意味は、2400年を経た今も全く色あせていない。人間は論理的ではない。話し合えば正しさが実現するわけではない。全ての政治と哲学は、この前提から始まらねばならない。(p.66)

●批評の本質は新しい価値観の提示にある。価値観は事実の集積とは異なる。[略] 同じ現象に異なった評価が下されることはありうるし、むしろ文化にとっては複数の価値観が並立するのが好ましい。批評の機能は、まさにそのような「複数価値の併存状況」を作り、業界や読者の常識を揺るがすことにある。だから、批評が「業界の常識」とずれるのは当たり前なのだ。というよりも、そのズレがなければ、そもそも批評には存在価値がないのである。(pp.79-80)


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