« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »

『Wishtree』

『Wishtree』
Katherine Applegate
Feiwel & Friends、2017/9/26、¥1,268(Kindle)

近所の人が紙切れなどに願いを書いて巻きつける願いの木レッド。引っ越してきたイスラム教の家族に「去れ」と幹に彫り込みが入れられる。木の持ち主フランチェスカはレッドを切ることに決めるが、レッドは切られる前にイスラムの娘サマルの「友達を作りたい」と言う願いを叶えるため隣の家のステファンと仲良くなるよう計画を始める。レッドに人の言葉で話しかけられたサマルはステファンとレッドが切られないよう動き始める。フランチェスカはカラスのボンゴに木の上にずっとあった日記帳をわたし、彼女の祖母の人生と木の関係を知り、また木を切る当日に町中の人が集まるのを見て切るのをやめた。

児童書の割に読み通すのに時間がかかった。

22,000 words 4h30m
81 words / minute

| | コメント (0)

『ゆるく考える』

『ゆるく考える』
東浩紀
河出書房新社、2019/2/26、¥1,980(三省堂本店)

東浩紀の2009-2018くらいのエッセイ集。若者の代表から中年に差し掛かり色々悩みも増えた著者の愚痴や思いがわかる。

本書に書かれたシェイクスピアカントリーパークは道の駅になったらしい。

●若者と同じように話をすれば無責任だと言われ、議論すればハラスメントだと言われるのだ。それが年齢を重ねるということであり、僕たちはそれを受け入れて生きていく他ないのである。(p.54)

●プラトンはこの「失敗」[人間は論理的でない] から出発し、ベン年に壮大な理想国家論に取り組むことになる。その試みの意味は、2400年を経た今も全く色あせていない。人間は論理的ではない。話し合えば正しさが実現するわけではない。全ての政治と哲学は、この前提から始まらねばならない。(p.66)

●批評の本質は新しい価値観の提示にある。価値観は事実の集積とは異なる。[略] 同じ現象に異なった評価が下されることはありうるし、むしろ文化にとっては複数の価値観が並立するのが好ましい。批評の機能は、まさにそのような「複数価値の併存状況」を作り、業界や読者の常識を揺るがすことにある。だから、批評が「業界の常識」とずれるのは当たり前なのだ。というよりも、そのズレがなければ、そもそも批評には存在価値がないのである。(pp.79-80)


| | コメント (0)

『カナリヤは眠れない』

『カナリヤは眠れない 』
近藤史恵
祥伝社、1999/7/1、¥681(BO108)

変わり者の整体師合田は、ある日訪れた墨田茜を見て何かを感じる。彼女は夫に従属した生活をしているが以前カードで買い物依存症になった経験がある。実はそれを夫は利用しようとしていた。

この著者は本当になんでも書けるなぁと感心する。

| | コメント (0)

『もっとさいはての中国』

『もっとさいはての中国』
安田 峰俊
小学館新書、2019/10/3、¥924(誠品書店)

アフリカに進出する中国の影響、カナダの華僑コミュニティ、中国農村同士の戦闘、恐竜博士になった中国少年、中国から脱出した民主化運動かのその後など、前作と同様中国の中心から離れた部分での中国人世界を取材したノンフィクション。

| | コメント (0)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』
暁 佳奈
京都アニメーション、2018/3/23、¥700(京アニショップ)

アニメの公開恋文のエピソード、ベネディクト、カトレアのエピソード、ギルベルトとホッジンズの若かりし日のエピソード、CH郵便社をよく思わない競合郵便社から攻撃を受けて反撃するエピソード。

最後のエピソードは作者は楽しんで書いたなとわかる面白い話だった。


| | コメント (0)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 下巻』

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 下巻』
暁 佳奈
京都アニメーション、2016/12/26、¥700(京アニショップ)

アニメの第一話に至る少佐とヴァイオレットの最後の戦いとホッジンズとの出会い。アニメには登場しないラックスのエピソード。大陸横断鉄道爆破計画でアニメとは異なりヴァイオレットは少佐と再会する。




| | コメント (0)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 上巻』

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 上巻』
暁 佳奈
京都アニメーション、2015/12/25、¥700(京アニショップ)

アニメの原作小説。アニメのいくつかのエピソードと、ヴァイオレットの擁護者となる少佐との出会いが詳しく書かれているエピソード。




| | コメント (0)

『海が見える家』

『海が見える家』
はらだみずき
小学館文庫、2017/8/8、¥715(八重洲ブックセンター)

入社1ヶ月でブラック企業を辞めた文哉は疎遠になっていた父が亡くなったことを聞き父が移り住んでいた館山に向かう。当初姉と相談して遺品整理と遺産整理をするだけのつもりだった彼は父が地元の人と色々な関係を持っていたことを知り次第に人生を見つめ直す。

海の町で暮らすことが現実にはそれほど簡単だとは思わないがそれを不自然に思わせない筆致で不思議な読後感の小説だった。

●自分の人生が面白くないなら、なぜ面白くしようとしないのか。他人にどんなに評価されようが、自分で納得していない人生なんて全く意味がない。(p.304)

 

 

| | コメント (0)

『情報だけ武器にしろ。: お金や人脈、学歴はいらない!』

『情報だけ武器にしろ。: お金や人脈、学歴はいらない!』
堀江貴文
ポプラ新書、2019/3/28、¥946(BO660)

言っていることは他の本と同じ。学校は不要、寿司屋に修行は不要、独自アイデアなどない、アウトプットしろ、など。

●「脳は元来、慢性的な緊張状態に対応するようにはできていない」という説もある。だからこそ、一日一回、睡眠によって脳をうまく休めてリカバリーさせたい。(p.194)


| | コメント (0)

『ジュディス・バトラー (シリーズ現代思想ガイドブック)』

『ジュディス・バトラー (シリーズ現代思想ガイドブック)』
Sara Salih (原著), 竹村 和子 (翻訳)
青土社、2005/12/1、¥2,640(三省堂本店)

フェミニズム理論を一応かじっておこうかと思って購入。

パフォーマティブは、人々が根拠なくそうだと思っている行為を繰り返すことで根拠があるように見えること。特にジェンダーにおいて男らしく女らしく振舞うこと、生理的性別に基づいて社会的性別にふさわしい行為を繰り返すことでそれが正当化されているが本来は根拠がないということ。

理屈はわかるが自分には合わないなと思った。




| | コメント (0)

『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』

『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』
デービッドアトキンソン
講談社+α新書、2019/9/21、¥990(有隣堂亀戸)

技術力はあるのになぜ日本の生産性は上がらないのか。根本的な原因は中小企業にあり今後最低賃金を2150円まで上げていくことで中小企業特に20人以下の中小企業を統合して大きくしていくことが少子高齢化で待った無しの日本にとって喫緊の課題だと説く。

的確な反論が思いつかず読んでいて気持ち悪くなった。

●データを客観的に分析していくと、生産性の低さということと、「企業の規模」に因果関係があることは明白です。これを英語では「economies of scale」と「economies of scope」、つまり「規模の経済」と「範囲の経済」と言います。企業規模が大きくなればなるほど、生産性が高いというのは鉄則なのです。(p.76)

| | コメント (0)

『わが家は祇園の拝み屋さん11 めぐる因果と紐解かれる謎』

『わが家は祇園の拝み屋さん11 めぐる因果と紐解かれる謎』
望月麻衣
角川文庫、2019/9/21、¥660(有隣堂亀戸)

災厄をもたらそうとしているグループの黒幕は元西の審神者谷口ではなかった。意外な人物が黒幕と分かった時に小春はさらわれる。

怒涛の急展開ということだがだんだん話が大掛かりになりすぎて荒唐無稽と紙一重。もっと小さな話でいいと思う。面白いけど。

●神に願いを叶えてもらいたい場合、お願いをしてもあまり届かないことが多いそうだ。『〇〇になりますように』と、お願いするように伝えるのではなく『〇〇になりました、ありがとうございました』と、すでに叶ったように言って、礼まで告げたほうが良い。(p.71)

| | コメント (0)

映画『蜜蜂と遠雷』

映画『蜜蜂と遠雷』
TOHOシネマズ錦糸町楽天地
監督:石川慶
出演:松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴木央士

恩田陸の小説の映画化。小説の詳細な部分をそぎ落として最低限の説明と映画化するにあたっての若干の改変を除いて小説の根幹を生かして音楽に語らせる演出になっている。当然のことながら出演者はピアノの素人なので指使いと音がずれることについてはお約束として見るべきものと分かった上でもう少し合わせる努力をしても良かったかなとは思った。また鹿賀丈史の指揮者を殊更厳しいマエストロ像にする必要は感じられなかったしそれによって却って集中力を削がれたのが残念。吹き替えのピアニストたちの演奏は秀逸でそれを聞くためだけでも本作を見る価値はあると思った。


| | コメント (0)

« 2019年9月 | トップページ | 2019年11月 »