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『サブマリン 』

『サブマリン 』
伊坂幸太郎
講談社文庫、2019/4/16、¥713(受贈)

家庭裁判所調査官が担当することになった無免許事故を起こした19歳は、過去に親友を交通事故で無くしていた。その時の運転手は過去に武藤の上司陣内が担当していた。それぞれの思いが複雑に絡まり合って、現代の解決できない問題を読者に突きつける。

結果的に狙った相手ではない人間を無免許事故で死なせてしまったが、その被害者は実は殺人を計画していたら、むしろ加害者は良いことをしたのではないだろうか、という解答の出ない倫理的な問いが一冊を通して語られる。伊坂の小説は現在と過去が行き来したり、人物が複雑に入り組むためさらっと読ませてくれない上に、爽やかな読後感というよりそこはかとなく重苦しい気持ちになることが多いので、健康な時に読まないと精神的にダメージを受ける可能性がある。それでも、難しい倫理的問題を小説という形でエンターテイメントにして読ませるのはさすが。

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