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『あと少し、もう少し』

『あと少し、もう少し』
瀬尾まいこ
新潮文庫、2015/3/28、¥637(借)

瀬尾まいこファンに勧められて。

中学陸上部部長の3年生桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを集める。元いじめられっ子の設楽、不良の大田、なんでも引き受けるジロー、吹奏楽部の渡部、そして2年部員の俊介。3年になると同時に顧問になった頼りない美術教師の上原とともに、それぞれの思いを胸に駅伝を走る。

中学生の時にそんなことを考えていたかな、と少し違和感はあったが、それぞれの思いを一章ずつ興味深く読んだ。女性の作家だからか少し主人公たちの考え方が少し女性的に感じたのかもしれない。

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『DIVE!! 下』

『DIVE!! 下』
森絵都
角川文庫、2006/5/26、¥691(借)

オリンピック代表の一人に選ばれた要一は、自ら代表を辞退し、再度大会で代表を決めることを協会理事長に直談判する。再度チャンスを得たDMCのメンバーはそれぞれの目標に向かって練習を重ねる。大会の日、要一は高熱を出しながら理事長の出した条件をクリアする。そして他のメンバーもそれぞれ自分の目標を達成し、それぞれの道に歩み出す。

現実はもちろんそんなに簡単ではないとわかりながら、それでも勢いのある筆致で一息に読んだ。

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『DIVE!! 上 』

『DIVE!! 上 』

森絵都
角川文庫、2006/5/26、¥691(借)

瀬尾まいこファンにサクリファイスを貸し、みかづきを読んだことを言ったら本書もいいですよと勧められて。

DMCダイビングクラブに通う中学生知希は、高校生の要一、同じ中学生のレイジ、陵と日々練習に励んでいる。DMCを創設したミズキの会長がなくなり、赤字を垂れ流すお荷物として閉鎖の危機に陥ったDMCに会長の孫娘夏陽子がコーチとして現れ、オリンピック代表に一人でも送れれば閉鎖を免れる、と選手を鼓舞する。ダイヤモンドの目を持つと夏陽子に期待された知希は、練習に打ち込むが、彼女を弟に取られる。そして夏陽子は青森から飛沫を新たな選手としてスカウトしてくる。

典型的な青春スポーツものだが、「みかづき」とは全く趣の違う小説でわくわくして読めた。

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『マカロンはマカロン』

『マカロンはマカロン』
近藤史恵
創元クライム・クラブ、2016/12/11、¥1,620(Amazon中古28)

ビストロパマルシリーズ第3巻。乳製品アレルギーのためフレンチレストランのシェフだった父との間に溝があると感じていた女性だが、実は父親は彼女のことを考えていたことがわかる。夫婦で訪れてブルーベリーのタルトを頼み、実は青くないとわかって自らの不倫が発覚することを恐れる女性。再婚を考える女性が、息子と相手の男性がなぜ仲良くなったかの謎を知る。中国人の婚約者に豚の血のソーセージを食べさせようとするがなぜ彼女は嫌がるのか。フランスに留学していた男性が語った身の上話で、病気を理由に別れたパン屋の女性は本当に病気だったのか。三舟シェフの昔の同僚女性が開いた女性スタッフだけのレストラン、そこに雇われた女性がなぜか連絡が取れなくなる。タルタルステーキが妊婦に悪いと知りながら食べさせる客の謎。高級ワインを持ち込み、友達だと思っていたグループメンバーに実は嫌われていて、本当に彼女のことを思うのはその中の一人の女性だが、ワインを持ち込んだ女性はその彼女が自分のことを嫌っていると思う。

それぞれフレンチの家庭料理に絡めながらちょっとした謎をとくスタイルで、面白く読める。最後の若い友人グループで、実は自分のことを思ってくれる人を悪く思ってしまう、というのは自分もやりがちなので心に残った。

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『みかづき』

『みかづき』
森絵都
集英社文庫、2018/11/20、¥950(丸善日本橋)

太平洋戦争敗戦後、独立を回復して間もない千葉県八千代台で小学校の用務員をしていた大島吾郎は、子供達に勉強を教えるうち少女の母千明に見込まれ学習塾を始める。高度成長の波にのり塾は拡大を続ける、五郎と千明の齟齬は大きくなり五郎は塾をやめ家をでる。

テレビドラマにもなった原作小説。大島家の女を中心に話が進み、波乱万丈な展開で面白く読んだl

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『ヴァン・ショーをあなたに』

『ヴァン・ショーをあなたに』
近藤史恵
創元推理文庫、2015/2/27、¥756(Amazon)

下町の商店街にあるビストロパマルで起こるちょっとした謎シリーズ第2巻。三舟シェフのフランス時代が少し垣間見える話も出てきて今後の展開に期待。

●人は自分で『自由じゃない』と思っているうちは、自由にはなれないんだよ。(三舟、p.68)

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『神様の御用人8』

『神様の御用人8』
浅葉なつ
メディアワークス文庫、2018/11/24、¥680(丸善日本橋)

三遍。たぬきの伝説の真相を描いた第二編が面白かった。

 

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『これは経費で落ちません! 5 ~落としてください森若さん~』

これは経費で落ちません! 5 ~落としてください森若さん~ (集英社オレンジ文庫)
青山祐子
集英社オレンジ文庫、2019/2/20、¥594(丸善日本橋)

経費シリーズ第5巻。これまで出てきたストーリーを森若の視点ではなくもう一方の当事者の目から描いた作品。同じ物事も別の視点から見るとまた違った面白さを感じられる。勇太郎と織子がくっつくのは意外だった。

 

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『二人道成寺』

『二人道成寺』
近藤史恵
角川文庫、018/1/25、¥648(フタバ図書南砂町店)

サクリファイスシリーズの著者による歌舞伎を舞台にしたミステリー。探偵今泉文吾は、旧知の歌舞伎役者小菊から若手役者岩井芙蓉のライバル中村国蔵に依頼を受ける。自宅の火事で意識不明になった芙蓉の妻美咲が実は殺人未遂だったのではないかという。調査を進めるうち、美咲の不可解な行動が浮かび上がる。

摂州合邦辻をパラフレーズし、義理の息子に恋心をいただき人生を破滅させた玉手御前と美咲を並行させて物語は進むが、過去と現在を往復する形式で少し物語を追いづらかったほかは、中二階の役者のことなど歌舞伎界のことなどもわかり面白く読んだ。

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『捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む』

『捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む』

橋本 卓典
講談社現代新書、2019/2/13、¥929(丸善日本橋)

捨てられる銀行シリーズ第3弾。2019年3月での金融検査マニュアルの廃止と森金融庁長官から遠藤長官に変わって金融行政がどの様に変化するか、低金利の中顧客資産の収奪によって生きながらえてきた金融機関がどの様に変化すべきかを中心に取材をもとに書かれた著者の提言。

金融機関に対し非常に厳しい言葉が並ぶが、それくらいの覚悟で改革を進めないと今後金融機関の生き残る道はないということだろうと思いながら読んだ。

●筆者が信頼する、ある地銀の元支店長は、こう指摘する。
「私が部下の提案を判断する場合、必ず一つのことを確認しました。『それで誰が幸せになるんか?』ということです。まさか『うちの銀行だけが幸せになる』なんていう案件はありえませんよね。お客様、地域、最後に当行も幸せになるような案件だけを追求すれば良いのです」(pp.123-124)

●「ええか。カネを追いかけたら、カネは逃げていくで。商売の秘訣は、目の前のお客さんに設けてもらうことにある。こっちが10与えて3もらえるくらいでちょうどや。だからええか、たくさんの人の役に立たなくてはならん」(北尻重義、p.127)

●「人は、人のために働くもんです。カネのために働いたらダメですよ。カネのために働くのはカネです。人は、人間として生まれた限りは、自分にしかできないことで他人を幸せにしなければなりません。もしそれができていないとすれば、付き合う資産運用のアドバイザーが間違っているということですわ」(北尻克人、pp.128-129)

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