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『わが家は祇園の拝み屋さん10 黄昏時に浮かぶ影』

『わが家は祇園の拝み屋さん10 黄昏時に浮かぶ影』

望月麻衣

小春は澪人と東京の陰陽師本部で結界の強化を図る。京都のグループでは由里子が朔也に告白して断られ、一条戻橋の闇に乗せられていると見せかけて正体を見破ろうとする。それを聞いた和也は由里子に告白する。和也に術をかけた後姿を消し、東京の波動を弱める術をかけた谷口は、実は宗次朗の師匠である浅草の和菓子職人の息子であることが明らかになる。

大きな動きがあるわけではないが、今後の大きな物語に向けて細かくネタを仕込んだ様な巻。望月は最近京都シリーズを多作していて話が混線して筋を覚えておくのに一苦労するが、面白く読んだ。

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『都響 第874回 定期演奏会Aシリーズ』

日時:2019/03/26 19:00-21:00
題名:『第874回 定期演奏会Aシリーズ』
場所:東京文化会館 ¥3,750X2
出演:エリアフ・インバル [指揮]
   東京都交響楽団 [管弦楽]
   ガブリエル・リプキン  [チェロ]
曲目:ブラームス:悲劇的序曲 op.81
   ブロッホ:ヘブライ狂詩曲《シェロモ》
   ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47


 

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『モップの精と二匹のアルマジロ』

『モップの精と二匹のアルマジロ』

近藤史恵

実業之日本社文庫、2013/4/5、¥648(BO360)

大介の働くビルにキリコが清掃員としてやってくる。越野真琴はキリコに夫の浮気調査を依頼する。夫の友也は事故にあい3年分の記憶を失う。大介とキリコは調査を進めるうち友也の浮気らしき証拠を見つける。友也と真琴は離婚することになるが、その裏には友也の苦悩が隠されていた。

種明かしが少し安直な気がするが、キリコシリーズ初の長編で面白く読んだ。

●どんな辛いことだって、知らなきゃそこから前に進めない。知らない方がいいなんてことは、絶対ない。(キリコ、p.291)

 

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『モップの魔女は呪文を知ってる』

『モップの魔女は呪文を知ってる』
近藤史恵
実業之日本社文庫、2011/12/3、¥669(BO360)

スポーツクラブでプールに入った女性が火傷をしたと騒ぐ話。ペットショップで一目惚れした猫がブリーダーに戻されたと聞き買いに行ったtが、自宅で別の猫にすり替えられる話。病棟に魔女が出たと噂が出る話。アクセサリーショップ経営の姉が妹を殺してしまう話。それぞれキリコが謎解きや解決をする。

ふわっとした雰囲気そのままに人の善意や悪意をうまく描いている。

 

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『モップの精は深夜に現れる』

『モップの精は深夜に現れる』
近藤史恵

実業之日本社文庫、2019/2/7、¥700(BO360)
大介と結婚したキリコは掃除を続けている。その中で出会った不思議な事件を解決していく。そして最後にはキリコ自身がどこかへ消えて大介が焦る。
ふわっと読める小説。

 

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『チームII 』

『チームII 』
堂場瞬一
実業之日本社文庫、2015/10/3、¥750(BO410)

『チーム』『ヒート』の続編。東海道マラソン後に膝を故障した山城は、2年間のブランクののち、最後にマラソンを走って引退することを決める。所属する実業団のタキタ陸上部が経営合理化で廃止されることが決まる中、監督の須田はチーム全体の移籍のため奔走する。そして山城が実業団駅伝を走ることが条件とされるが、山城は拒絶する。一人で調整を続ける中、学連選抜時のメンバーが有志で山城をサポートする。東海道マラソンで最後までせった甲本にすら置いていかれる状態に驚愕しながら、山城は少しつず復調する。学連選抜キャプテンだった浦の説得などで駅伝に出場しながら自分の限界を悟った山城は、最後のマラソン前に引退を考えるも、再び浦の説得で最後のマラソン出場を決める。
チームシリーズ最終話。さすがの山城も引退を考えるようになった中で、様々な人の思いが交錯して話は進んでいく。陸上の世界にどっぷり疲れる三連作だった。

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『ヒート』

『ヒート』
堂場瞬一
実業之日本社文庫、2014/6/5、¥750(BO410)

箱根駅伝学連選抜を描いた『チーム』の続編。傲慢だが圧倒的強さを誇る山城は、実業団のタキタに所属して走っている。一方、神奈川県は世界新記録を出すための東海道マラソンを企画するが山城は頑なに走ることを拒否する。世界新記録のためのペースメーカーとして不遇をかこつ甲本が選ばれる。学連選抜時のメンバーからの画策により山城は東海道マラソンを走ることになり、最後まで甲本とデッドヒートを繰り広げる。

人間同士の葛藤はチームの時と変わらず細かく描けているが、山城の性格が今ひとつ読みきれない。学連選抜時のキャプテン浦大地が一芝居打っただけで東海道マラソンを走ることにするなど、それまでの拒絶の仕方からの心変わりが不思議だった。

それを別にすれば人間の苦悩や欲望を深く描いていて面白く読めた。

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『チーム』

『チーム』
堂場 瞬一
実業之日本社文庫、2010/12/4、¥741(BO100)

前年箱根駅伝10区を走り自分の失速で予選会に回り、その予選会で出場権を取れなかった城南大学の浦は、同じく予選会で箱根出場を逃した美浜大学の監督吉池に「学連選抜で箱根を走ろう」と声をかけられる。自分のチームで出られなかった選手たちが即席のチームを作って箱根を走る。考え方の違う選手をまとめながら優勝を目指す。

システムが変わってオープン参加になってしまった今の箱根駅伝では学生連合が上位に来ることはあまり考えられないが、以前の記録が残るチームとしての学連選抜は4位に入ったこともあり、決して荒唐無稽とは言えないリアリティのある小説。


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『キアズマ』

『キアズマ』
近藤史恵
新潮文庫、2016/2/27、¥680(BO360)

ロードレースシリーズ第3巻。本作は他のプロレースとは違い、大学生の部活での話。大学一年の岸田は自転車部長を怪我させたため一年の約束で代理ということで入部する。実際に始めると自分の才能に気づきのめり込んでいく岸田。しかし過去の苦い思い出が彼を襲う。

自転車部ではないが、自分の大学時代を思い出して部活ってこんな感じだったなとその時の空気感まで蘇るように面白く読んだ。

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『タルト・タタンの夢』

『タルト・タタンの夢』
近藤史恵
創元推理文庫、2014/4/27、¥756(BO241)

下町の商店街にあるビストロパマルはシェフを含めて4人で開いているこじんまりとした店。そこに色々な客がちょっとした悩みや問題を抱えてやってくる。それをシェフの三舟が謎解きをして、最後にヴァンショー(ホットワイン)を飲ませる、という日常の謎系+フランス料理の小説。

「サクリファイス」をはじめとするロードレース小説とはまったく違う趣の小説でほっとした気持ちで読み進めることができた。

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『サヴァイヴ』

『サヴァイヴ』
近藤史恵
新潮文庫、2014/5/28、¥594(有隣堂錦糸町)

自転車ロードレースシリーズ第3巻。石尾の死によってヨーロッパに渡った白石誓のミッコとの出会い、赤城が監督助手で復帰した日本チームで世界選手権に出場する伊庭、若き石尾がチームオッジに入り、赤城がそのアシストになる経緯、エースになった石尾とともに走る赤城と日本自転車ロードレース界を金で動かそうとするIT企業、ポルトガルチームに移籍した白石とミッコのチームメイトの薬物疑惑など、それぞれ興味深い話が語られる。

シリーズを通して引き込まれる面白い小説。

●出口のない不安で、押しつぶされそうだった。どうすればここから抜けられ流のか、必死で光を探していた。見つけたと思ってはまた絶望し、またなんとか這い上がろうとする。それを繰り返すうち、次第に心は絶望に馴染んでいく。絶望が着慣れた服のようになっていく。そうなれば、もう脱ぐことさえ難しかった。(白石、p.29)

●目の前には見えないレールが存在していて、それを逸脱することは簡単ではない。逃れたと思っていても、気がつけば、いつの間にかそのレールの上に引き戻されているのだ。運命なんて大げさなものではない。要するに、人にはできることとできないことがあるというだけだ。(赤城、p209)
それで出した結論がこれだ。人間は自分の運命さえ、自分で選べない。(赤城、p.211)

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『天使はモップを持って』

『天使はモップを持って』
近藤史恵
文春文庫、2006/6/9、¥756(BO410)

新入社員大介は、会社の清掃を一人で引き受ける10代のオシャレ女子キリコと仲良くなる。会社で起こる様々な事件をキリコと二人で解決していく。

サクリファイスとは趣の違う軽妙な日常の謎小説。軽く読めて面白い。

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『エデン』

『エデン』
近藤史恵
新潮文庫、2012/12/24、¥594(有隣堂錦糸町)

サクリファイスの続編。初めてのツールドフランスを走ることになった白石誓はチームが解散することを知る。チームのエースミッコのアシストに徹するか、自分の就職活動のための走りをするか迷う白石。チームもバラバラになり始める。そんな中、フランス人新人エースニコラの所属するチームに異変が起こる。

以前サクリファイスを読んだ時はそこまで面白いと思わなかったが、今回読むととても面白い。年齢によって読むところが変わるのかもしれない。

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