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『マウス』

『マウス』 村田沙耶香
講談社文庫、011/3/15、¥596(BO360)

小学5年になった田中律は、クラス変えで一人誰とも話をせず、時々どこかにふらっといなくなる瀬里奈の後をつける。トイレの用具入れに隠れていた瀬里奈にくるみ割り人形の話を聞かせると、彼女は主人公のマリーを演じるかのように性格が変わり、クラスの中心人物になる。

大学生になった律は、クラス会に行く途中に瀬里奈に会い、彼女がまだ毎日出かける前にマリーになることを知る。くるみ割り人形を読むのをやめるように言う律は、彼女が閉じ込められていたのではなく自分が狭い世界に閉じ込められていたことを知り、違う世界へ飛び出そうとする。

自分を目立たないマウスという律が、瀬里奈によって変わっていくジュブナイル小説。不思議な空気感のある小説で、世界をしっかり掴む前に読み終わってしまった。村田沙耶香はこういう小説を描く人なのかな、と面白く感じた。

 

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