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『ローマから日本が見える』

『ローマから日本が見える』
塩野七生
集英社文庫、2008/9/1、¥702(BO360)

ローマ建国から王政-共和政-帝政の変遷を簡潔に追い、「ローマ人の物語」前半を一冊にまとめたような本。最後に各時代の英雄を著者の視点から評価する。

「ローマ人の物語」の復習になり、改めてローマの物語を経験できて良かった。指導者に必要な資質として日本人がよくあげる「決断力」「指導力」などはローマでは指摘するまでもない前提条件であり、イタリアの高校生は歴史教科書でカエサルの指導力について学んでいると知って驚いた。

●「指導者に求められる資質は、次の五つである。知力。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。カエサルだけが、このすべてを持っていた」(イタリアの普通高校で使われている歴史教科書より)
--(編集部。以下略)いやはや、イタリアの高校生というのはすごいことを学校で学ぶものですね。日本ではこのところ歴史教育問題が騒がれていますが、この一節を見ると正直言ってがっくり来る。教えている内容の次元が違いすぎます。
(著者)あなたのその感想には私も同感ですが、高校が単なる受験予備校となっている日本とは違って、イタリアでは普通高校は大学dネオ専門教育を受けるに必要とされる基礎、つまり一般教養を与える機関という位置づけがされています。
--日本の旧制高校が、まさにそうでしたね。
  だからイタリアの大学には、日本の大学みたいに教養課程はありません。(p.361)

--何と言ってもカエサルを殺したマルクス・ブルータスの点数が低いですね。やはり彼はこの程度の人物だったんでしょうか。
  現代の日本人にわかりやすく言えば、この人は要するに左派インテリなのです。つまり自分には確たるビジョンはないのに、他人のやっていることには一人前の批判をする。つまり「批判のための批判」でしかない。(P.373)

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