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『誰もいない夜に咲く』

『誰もいない夜に咲く』
桜木 紫乃
角川文庫、2013/1/25、¥562(借)

北海道を舞台にした短編集7編。特に印象に残ったのは、

「波に咲く」 牧畜を営み、中国人花嫁花海を迎えた秀一は、子供がなかなかできないことで両親から責められていた。ある日、青年会の集会に出かけて戻れなくなった秀一は、父が花海に手を出したのではないかと不安になる。花海は日本語ができない振りをしていたが、ひょんなことから日本語ができることがわかり、秀一は花海に問いただす。今まで決心がつかなかった秀一は、花海と街へ出る決心をする。

「フィナーレ」 風俗誌の記者をしていた潤一は、ある日ストリップ劇場の取材で見た志おりに惹かれる。志おりの引退を機に心を改め、地方テレビ局のリポーターの仕事を得た潤一は、しばらくして地方の取材に行った際、たまたま入った喫茶店で志おりを見つけるが、声をかけられない。

「絹日和」 奈々子は、師匠の珠希に頼まれ、息子の結婚式で嫁の着付けを頼まれる。一ヶ月毎日練習して勘を取り戻した奈々子は、夫の孝弘との離婚を決意する。結婚式の着付けを無事に終えた奈々子は、珠希の元へ戻ることを決める。

桜木紫乃の作品は、ダメ男と毅然とした女、というのが一つのパターンになっているが、行き所を失った女性が新しい生き方を求める過程が非常に精緻に描かれ、説得力がある。

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