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『1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編』

『1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編』
村上春樹
新潮文庫、2012/4/27、¥594(BO360)

小学校の時に天吾と同級生だった青豆は、天吾をただ一人の人と定めていた。リーダーに自分を殺して天吾を救う代わりに「さきがけ」に殺される道を選ぶか、、リーダーを殺さず青豆も死なない代わりに天吾が「さきがけ」に殺されるか選ぶよう迫られ、リーダーを殺害する。再び池尻をタクシーで訪れた青豆は、そこにすでに非常階段はなく、1984に戻る道が閉ざされていることを知る。そして最後に天吾を思いながら銃口を自分の口に入れる。

天吾は、青豆のことを思いながら、再び千葉の療養所を訪れ、自分が小説家を目指すつもりであることを父に告げる。

本巻で、青豆は象徴的な父を殺し、自らも命を絶とうとする。一方天吾は、父に別れを告げ新しい道を歩む。結局本作は、対照的な二人の道を通じて父との対決を描いた小説ということができるのではないか。

相変わらず、小説の筋としては伏線は回収されず、リトルピープルが結局何者であるかはわからず、「さきがけ」についてもその正体は完全には明かされない。それでも引き込まれて読んでしまうところが村上春樹の小説というものだろう。

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