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『バベル九朔』

『バベル九朔』
万城目 学
角川書店、2016/3/19、¥1,728(amazon)

小説家を目指す主人公は、会社を辞め祖父が建てた雑居ビルバベル九朔の管理人になる。応募してもなかなか受賞しない主人公はいよいよ追い詰められた日々を送っている。そんな時、カラスが女に化けて「バベルはどこ?」と謎の問いを発しながら主人公に迫ってくる。追いかけられながら不思議な絵に触れた瞬間、その世界に取り込まれ、祖父が作ったバベルの世界に迷い込む。出口を探すうち、叔母の影である少女初恵に導かれ、塔の上へ上へと登っていく。祖父に陥れられたことを察した主人公は、少女をバベルの世界から逃し、自らはバベルの管理人となることを決心する。

前半は、著者が小説家になる前の焦燥感を描いた自叙伝風小説。後半は裏返しになった世界で主人公に決心を迫っていく物語。後半は村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」風。10周年記念ということで純文学風を狙ったのかと思うが、著者の思うほど上手く練りこまれていないように感じた。「世界の終わり」に似た世界観だが、ところどころ意味の不明な展開があり、同じ難解な展開でも、一応理屈が通る村上と違い、理屈が今ひとつ判らなかった。同じk「影」を扱った小説ではあるのだけれど、例えば、なぜ自分が逃げずに影である少女を元の世界に逃したのか。そこに何らかの意味はあるのか、自分の読解力ではスッキリしなかった。

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