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『虚栄の肖像』

『虚栄の肖像』
北森 鴻
文春文庫、2010/9/3、¥596(BO360)

花師兼絵画修復師の佐月恭壱シリーズ。昔の恋人に再会し、病に倒れた彼女のために乳房再建術を学ぶ佐月。彼女が死後佐月に送った緊縛画をめぐる謎など、意外な一面を見せる一冊。

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『アタマがみるみるシャープになる! 脳の強化書』

『アタマがみるみるシャープになる! 脳の強化書』
加藤 俊徳
あさ出版、2010/3/15、¥1,404(有隣堂亀戸)

脳はそれぞれ感覚を担当する部位が決まっており、その感覚を8つに分け、それぞれを訓練する簡単な方法を示す。具体的には、思考系、感情系、伝達系、理解系、運動系、聴覚系、視覚系、記憶系の8つを挙げている。

そういうものか、と思いながらサラサラと読めた。

●数学の成績を上げたければ、一度解いた問題を繰り返し解くのではなく、まったく新しい問題に挑戦した方がいいと言われますが、[略] 特に、よく使っている脳番地には、それまでに直面したことのない「新たな経験」が必要なのです。(p.34)

☆ただの繰り返しでは脳は成長しない。 

▲1日の総括をするには、寝る前にその日の出来事を振り返る時間を設けましょう。といっても、時間はほんの数分で構いません。1日を振り返って「一番楽しかったこと」「一番大変だったこと」「やり残したこと」を3つ挙げ、記録すればいいのです。(p.62)

☆思考系。

●自分に無い物を持っている人は、自分とは異なる脳番地の使い方わ押している人です。ですからコミュニケーションを深めれば、それまでとは違う感情の変化が得られるでしょう。感情体験は、人間にとってとても大切なこと。(p.83)

☆新しい人とコミュニケーションする。感情系。

▲会社の上下関係をプライベートでも持ち込んでしまうと、使用する脳番地が変わらず、物の見方や理解の仕方が固定化されてしまいます。こうした事態を防ぐために、いつもリーダー的な立場にいる人は、仕事以外の場では意識的に立場を変える必要があります。8P.127)

☆理解系。

▲ダンスや日本舞踊など楽曲に合わせて体を動かすことを続けてきた人たちは、驚くほど肌が若い。(p.136)

☆運動系。

●「歩く」ことは体を動かす時の基本動作ですから、脳を活性化させるには、最も手軽で確実な手段です。
 頭が働かなくなったらひたすら歩く。[略] 思考が硬直化してきたなと思ったら、何も考えずに10〜15分ほどひたすら歩いてみてください。(p.146)

☆運動系。

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『水鏡推理』

『水鏡推理』
松岡 圭祐
講談社文庫、2015/10/15。¥670(有隣堂亀戸)

文部科学省の一般事務職員水鏡瑞希は、様々な研究不正を暴くためのタスクフォースに配属される。事なかれ主義の官僚組織の中で、それを意に介せずSTAP細胞、地震予知、宇宙エレベーター、自動運転、バイオメトリクス追跡システム等実際に存在したような不正を暴いていく。

美人だがもともとできの悪かった主人公が、探偵事務所で勉強をして頭脳明晰になる、という「万能鑑定士Q」シリーズと似た設定で、著者はこういうタイプが好みなのだろうと思った。実際にこれだけの不正研究が存在するかどうかについては疑問があるが、現実に官僚は科学研究に詳しくない立場で研究費を承認して結果的に税金を無駄にしているんだろうな、という点では説得力があった。

Qと似た展開なので、若干マンネリは感じたが、話自体は面白く読めた。

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『ストーリー・セラー』

『ストーリー・セラー』
有川 浩
幻冬舎文庫、2015/12/4、¥583(BO460)

会社の目立たないアシスタントだった彼女は、ふとしたことで同僚に書き溜めていた小説を読まれる。彼は彼女の小説を称賛し、二人は結婚する。やがて彼女は彼に勧められ文芸誌に小説を投稿し、それをきっかけに小説家として成功する。しかし同時にかつて彼女の所属した大学の文芸部員や家族からの嫌がらせにより精神的に追い詰められ、精神的な難病にかかる。医師に書くことを止められながら書き続けた彼女はやがて命を落とす。

というside:Aが、side:Bで実は彼に勧められて彼女が書いた小説であることがわかる。そして次に彼が死ぬというプロットで小説を書き始めたが、現実に彼が悪性腫瘍になり死に直面すると、彼女は小説で現実を変えようとする。やがて彼が亡くなったことが示唆されるが、それすらも小説であったことが最後の2ページで後書き風に描かれる。

メタ的な構造を持った小説で、どこまでが小説内の真実で、どこまでが小説を書いている作者というメタ視線なのかがはっきりしない。そのために最後まで息をつかせずに読ませられる。ただのお涙頂戴ものに終わらせない著者の腕を感じる一冊。

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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻』

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻』
村上 春樹
新潮文庫、2010/4/8、¥724(BO108)

夢読みを続けるうち、影が死ぬ前に街を脱出することを画策する僕。図書館で僕を手伝う彼女の心のかけらを一角獣の頭骨から拾い集めるうち、この世界が自分そのものであることに気づく。僕は街に残ることを決意し、影だけを逃がす。
老科学者に脳をいじられ、自らの意識があとわずかで失われることを知った私は、図書館の司書をする彼女と最後の時を過ごし、レンタカーの中で意識を失う。老科学者の娘は、私を冷凍し、いつか生き返らせることを私に約束する。

<世界の終わり>が、私の脳内の無意識であることはわかったが、それと<ハードボイルドワンダーランド>との関係がよくわからなかった。様々な批評をネット上で読んでみたが、それぞれ色々なことを書いており、統一見解といったものもないようなので、これを村上春樹の最高傑作と評価する理由がよくわからなかった。

話自体はいつもの村上風で、淡々と読み進めることはできたので、それなりに面白く読んだが、解釈はできなかった。自分には難しい作品だった。

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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻』

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻』
村上 春樹
新潮文庫、2010/4/8、¥810(BO108)

高い壁に囲まれた街に入った僕は、夢読みとして一角獣の頭骨から古い夢を読み出す仕事を任される。僕から引き離された影が死ぬと、心がなくなり平穏が訪れると言われるが、それに疑問を持つ、<世界の終わり>の世界。
計算士として組織から複雑な計算をすることを任されている私は、老科学者にシャフリングという高度な計算を頼まれる。しかしそれは知らずに組織を裏切ることにつながっていた。地下の世界に迷い込み、やみくろという得体の知れないものと遭遇する冒険を強いられることになる<ハードボイルド・ワンダーランド>。
二つの世界が交互に描かれ、交わらないまま話が進んでいく。

村上春樹の最高傑作のひとつと言われていたので読んでみたが、前半では何が何だかまるでわからなかった。

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『京都ぎらい』

『京都ぎらい』
井上章一
朝日新書、2015/9/11、¥812(有隣堂亀戸)

「京都ぎらい」というタイトルながら、実際は洛外の嵯峨育ちの著者による「京都洛内ぎらい」という内容。表向きに「京都人」という立場をとると洛内の人間から馬鹿にされる、という鬱憤を晴らしている本だが、外の人間から見ればどっちもどっちでどうでもいいではないの、という感じがした。結局本書も「京都人」として京都のことについて書いているのだから、都合よく使い分けしているだけにしか見えないのが残念

なぜこの本が朝日新書から出たか不思議に思ったが、最後の章で日の丸君が代を馬鹿にしている文が出てきてなるほどと思った次第。

京都についての一般的ないやらしさをもう少し具体的に知ることができるという意味では参考になった。

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『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』

『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』
山口真由
PHP研究所、2014/7/2、¥1,404(BO360)

一時書店に平積みになっていて、BOで安く出ていたので買ってみた。書名の通りその分野について網羅された基本書を7回通読すれば理解できるというコンセプトの勉強法を謳っている。

タイトルとは異なり、本書のほとんどは著者の経歴の紹介であり、ある種の自慢本になっている。勉強法と言えるのは7回読む、というところだが、それも抽象的な説明に終始しており、すべての分野に通用する勉強法とは言えない。

一つの方法として参考にはなるが、頭の良い人向けの勉強法で、自分には多分無理だろうな、と思った。


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