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『ニッポンの文学』

『講談社現代新書』
佐々木敦
講談社現代新書、2016/2/17、¥929(有隣堂亀戸)

著者の経験に基づく「文学」論なので、1970年代から2010年代までの大まかな流れについて私見を述べた本。取り上げられる分野や著者は必ずしも網羅的ではなく、著者の好みが出ているので、これ一冊で全てを理解したことにはならない。ただ、大文字の権威ある「文学」が、時代を経るにつれ、SFやミステリーなどと同列のジャンル小説としての「文学」になっていく、という著者の主張は説得力があった。

著者と自分の読書嗜好が同じではないので、なぜこの著者が取り上げられないのか、という不満は当然あるが、それを承知の上で書かれた本であり、それを承知した上で読むべき本である。そして、「文学は芥川賞や直木賞があるから文学なのである」という著者の言明は、非常にわかりやすく、小説全体の中に置かれた「文学」の立ち位置について理解することができた。

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