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『オリーブの罠』

『オリーブの罠』
酒井 順子
講談社現代新書、2014/11/19、¥864(L)

どこかの書評で見た。
女性誌オリーブの興亡について当時女子高生としてコラムを持っていた著者が振り返る。アメリカ西海岸を憧れの対象として女子大生向けに1981年に始まったオリーブは、JJなどの「モテるための雑誌」とは一線を画し、フランスのリセエンヌをキーワードに「かわいい」ファッションを目指す雑誌に変貌する。男に背を向けたオリーブは、90年代以降ギャルの台頭により衰亡し、休刊を余儀なくされる。

著者と同世代で、同じ80年代を生きた自分には懐かしさ溢れる文化の香りだった。大変面白く読んだ。


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『木島日記 乞丐相』

『木島日記 乞丐相』
大塚 英志
角川文庫、2004/3/25、¥540(フタバスナモ100)

木島日記続編。折口信夫博士を狂言回しにしたオカルト民俗学第二弾で、非合法の研究を行う瀬条機関が研究材料として人間の三大タブーを犯した人間を探すため、津山三十人殺し(を思わせる)現場に向かう話、折口が気にする自分の顔の青あざとそっくりな赤ん坊を拾い、親を捜す話、など。

筋を追うのがやっとで、読むのが難しい小説だった。


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『ゴールデンスランバー』

『ゴールデンスランバー』
伊坂 幸太郎
新潮文庫、2010/11/26、¥961(BO510)

気鋭の若手首相、金田貞義が仙台市内をパレード中、堂々と爆殺される。犯人に仕立て上げられた青柳雅春は、わけもわからず追っ手から逃げる。絶望的な状況の中、彼は逃げ切れるのか。という小説。

手に汗握るサスペンスなのだけれど、結局最後に誰が仕組んだのか、誰が金田首相を殺したのか、全く判明しないので、推理小説としては消化不良。ただ、作中何度もケネディ暗殺におけるオズワルドの役割、というメタファーが出てくるので、オズワルド視点での事件を再現したJFK暗殺事件、という見方はできるのではないか。


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『美女と野球』

『美女と野球』
リリー・フランキー
河出文庫、2005/10/5、¥562(フタバスナモ100)

下ねたからほろりとくる話まで、様々なエッセイが取り混ぜて収録された本。母親ががんになった話は、多分東京タワーに繋がる話なのだろうな、と思いながら読んだ。

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『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
東野 圭吾
角川文庫、2014/11/22、¥734(L)

窃盗を働いた少年3人が廃屋に隠れる。そこは時間の流れが外と違い、しかもなぜか相談の手紙が次々と舞い込む。それらに返事を書くうち、彼らの心にも変化が生まれる。「ナミヤ雑貨店」の主人と養護施設「丸光園」の園長には過去縁があり、それを軸に、丸光園関係者とナミヤに相談する人たちの物語が交錯しながら最後には一つの大きな結末となる。

多分に御都合主義なところがあるとはいえ、東野にしては殺人もなくファンタジーのような人情話になっていて楽しく読めた。

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『木島日記』

『木島日記』
大塚 英志
角川文庫、2003/03/25、¥580(フタバスナモ100)

戦前民俗学の大家として知られた折口信夫を狂言回しに、死体を生き返らせたり、ユダヤ人満洲移住計画があったり、とオカルト色満載の怪しい偽史物語。

折口と折口のドッペルゲンガーのような古書店「八坂堂」主人木島平八郎を中心に怪しい物語が展開されるが、凝った文体のために物語を追うのにかなり苦労した。

本作で一番驚いたのは、折口が同性愛者だと初めて知ったこと。

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『触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉』

『触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉』
北森 鴻
新潮文庫、2005/7/28、¥562(BO100)

蓮丈那智シリーズ第二弾。本作では、大学内の人事関係から起こる事件なども交え、生臭く面白い作品が多い。また、後のシリーズで脇役として出てくる佐江由美子も本作から登場。

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『凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉』

『凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉』
北森 鴻
新潮文庫、2000/05、¥562(BO100)

蓮丈那智シリーズ最初の短編集。民俗学とミステリーを同時並行で語る独特のスタイルで、民俗学部分が少し複雑だが、丁寧に追えば面白く読める。


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