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『陰陽師 酔月ノ巻』

『陰陽師 酔月ノ巻』
夢枕 獏
文春文庫、2015/1/5、¥562(L)

陰陽師シリーズ。

道長の父藤原兼家が首だけになって晴明に助けを求める「首大臣」、死に行く母が子の行く末を心配するあまり愛情が変じて子を喰い殺そうとする「夜叉婆あ」など。今作では蘆屋道満の活躍が目立つ。単なる怪しい法師だけではなく、人間的魅力も描かれている。

●「母者は、そなたらが幾つになっても、可愛ゆうて可愛ゆうてならぬのじゃ。老いて、死期が迫っても、死にとうはない。母が、子より先に死にたいなどというあれは嘘じゃ。それは、世の阿呆どもが口にする戯れ言にたれもが騙されておるのさ。親は、たれであれ、自分の子らが死ぬまで見続けていたい、可愛がってやりたい、子より長く生きて、子が死ぬまで、何かしらしてやりたいと、苦しいほどに願うておるものさ…」道満は、ふたりを見た。(pp.282-283)

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