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『優雅なのかどうか、わからない』

『優雅なのかどうか、わからない』
松家 仁之
マガジンハウス、2014/8/28、¥1,728(L)

日経書評欄で紹介されていたので。

バリバリのキャリアウーマンを妻に持ち、渋谷に住んでいたが、自分の浮気がばれて離婚された50間近の出版社勤務の男。彼が吉祥寺の森に囲まれた一軒家に引っ越して、自分の好きなようにリフォームしながら、偶然元浮気相手が近くに住んでいたことから焼け木杭に火がつき、なんとなく付き合うようになる。息子はMBA取得のためアメリカに渡っていたが、芸術に詳しい彼と一緒に過ごし始める。元浮気相手の父親に少々認知症が入ったことで彼女との距離を掴みかねる主人公は、彼女の隣家が火事を出し、土地が売りに出たことからそこを買って隣に住むことに決める。

出来の悪い村上春樹のような現実感の希薄なファンタジー風大人の恋愛小説。本当に離婚したり息子がホモだったり、元浮気相手と町で顔をあわせたりしたら、現実ではもっとドロドロすると思うのだが。そこが「大人の恋愛小説」と言うことならばそうなのだろう。また、表題の「優雅なのかどうかわからない」については、これが優雅でないなら世の中に優雅な人はいないんじゃないか、というくらい優雅な主人公だと思った。

一人暮らしを始めた主人公に野良猫「ふみ」が寄り添うが、「ふみ」について書かれている部分は楽しく読めた。

書評で高評価を受けるほどの小説かと言われると、少し頭をかしげるが、あまり毒がなく、さらっと読むのには良い小説。


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