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『中国語の学び方』

『中国語の学び方』
相原茂
東方書店、1999/10/31、¥1,050(BO¥350)

NHK中国語講座の講師を務めた著者による中国語学習法の本。外国語学習のコツはどの外国語でも概ね同じだと思うが、こと中国語に限っては、漢字がかえって邪魔をするので、その点に対する注意が必要。音の重要性は著者もたびたび指摘している。

著者が学生だった頃、大学の先生が当時高額だった録音機を購入して学習会を開き、北京放送のニュースを録音してディクテーションし、それをみなで付き合わせる。そしてその数週間後に入ってきた新聞の記事と見比べてあっていたかどうかを確かめる、というのは面白い学習法だと思った。

●谷沢永一という、私の好きな評論家、読書人がいますが、大切なことには思い切って「お金をかけなさい」と言っています。自分の人生を左右するような技術の習得にはお金を惜しむなと説いています。
『[略] 読書という明らかに一生を左右する重大な技術の獲得に、同じく二十万円払っても不服はないはずだ経済の本中まねん、歴史の本十万円、それで道筋が突けば実に安価(やす)いものではないか。店頭でいくら心眼をこらしてにらんでも本の値打ちは判らない。ある人が友としてふさわしいかどうか、まずは一杯やって語り合ってみるのと同じ呼吸である。まず、買え。これが入門に不可欠の手続きである』(谷沢永一、『人間通』)(pp.35-36)

●中国語に限らず、ことばというのはある程度、時間を積み上げなければ絶対にだめなのです。[略]
 ことばだけはどんなに賢い、頭のいい人でも時間をかけなければならない。そのかわり、どんなに頭の悪い、出来の悪い人でも、時間をかければある程度できるようになるという特徴を持っている。(p.57)

●文法事項といっても、実は初級段階で学ぶ文法項目で、ほぼ九割は尽くされています。重要な文法項目はほぼ入っていますから、中級へ進んだからと言って、新しい文法項目で困ることはまずありません。このように中級は習えど習えど手応えがなく、単調な様相を呈してきます。しかもこの状態が何年も続くのです。
 どうしたら、このような「さまよえる中級人」状態からぬけて、上級レベルへ到達できるのでしょうか。(p.126)
●第一は、[略] 文法ルールではなく「語彙力」なのです。[略] 単語を暗記することではなく、単語の内部構造、つまり語の組み立てを理解する力を身につけてほしいのです。(p.127)
●二番目に重要なことは、文法ルールに害に、もう一つ大事な約束事があるのを知ることです。それは「音節数調和」とも呼ぶべき、ぼんやりとしたルールです。(p.132)

☆「さまよえる中級」からの脱出法。

●贈り物といえば、日本では「お世話になったあの方に」贈るのが普通ですが、中国では「お世話になるあの方に」贈ります。(p.179)

●『論語』に「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」という一節がありますが、中国人は友達が久しぶりに訪ねてくると聞くと、「あっ、これは何か頼み事があるな」と思うそうです。単なる懐かしさや人恋しさということでは彼らは行動しない。何かしら意図し、考えるところが合って人と付き合うわけです。(p.203)

☆日本人は友達付き合いに目的を考えないが、中国人は必ず目的をもって人と付き合う。

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