« 『3日もあれば海外旅行』 | トップページ | 『生き方―人間として一番大切なこと』 »

『知の逆転』

『知の逆転』
吉成真由美
NHK出版新書、2012/12/6、¥903(八重洲BC)

元NHKディレクターの編纂ということで敬遠していたが、一時期、あちこちの書店に行く旅に平積みになっていたので購入。

当代の米英思想家・科学者の中から6人を取り上げ、彼らが現在の社会についてどう思うかをインタビューする。インタビュー本がインタビューイーの選定と、インタビュアーの質問によって方向付けられるということがよくわかる、NHKぽい作り。そこを理解した上で読めば大変参考になる本。

●[ノーム・チョムスキー] 最近亡くなった世界的に有名な物理の教授は、一年生がとる物理のクラスを教えていたのですが、学生に「今学期はどんな内容をカバーするのですか」と聞かれて、「何をカバーするかは問題じゃない、重要なのは君らが何をディスカバーするかだ」と答えたんですね。これが教育の理想です。人々を訓練して労働者にすることはできる。しかしそれでは企業に撮って短期の利益は得られても、人間の発展や経済の発展にはつながっていかない。(p.112)

●[マーヴィン・ミンスキー] 私は探偵小説も含めて小説というももの、いわゆる「一般分学」と呼ばれるものはほとんど読まない。みなほぼ同じだからです。ユングの心理学と同じで、たいていの小説は、まず人々の問題があり、彼らが陥った難しい状況という物があって、それをどうやって解決するか、うまく解決できてハッピーエンドになるか、そうでなければ、うまくいかなくて罰を受けたり死んだりするか。100冊
小説を読んだら、みな同じなんですね。(pp.197-198)

●[トム・レイトン] 当社の顧客には教育関係の出版社もありますが、彼らはiPadや他のタブレット型の機器がこれからの教育を担うと考えています。それらが教科書となり、試験を出し、そこで宿題を槍、それを通して宿題を提出する。全てオンラインです。僕のところにいる学部の学生は既にそうやて勉強しています。まだ試験だけは教室に来て、紙の上で受けなければなりませんが、それすらも変わっていくでしょう。授業もビデオ化し、タブレットが授業に取って代わることもできます。[略] インターネットは教育に大きなインパクトがあるでしょうし、既にそうなりつつあります。(p.249)

●[レイトン] 従来、本としてまとめられていたプリントないしマルチメディア教材は、エレクトロニック教材に取って代わられる可能性大です。多かれ少なかれ、良い傾向でしょう。本が進化していくのと同じように学校や大学のクラスも進化していくでしょう。(pp.250-251)

☆書籍の電子化については、当然といえば当然だが、アカマイ社長の数学者トムレイトンが一番進んだ考え方を持っている。

|

« 『3日もあれば海外旅行』 | トップページ | 『生き方―人間として一番大切なこと』 »

コメント

Good day! This is my 1st comment here so I just wanted to give a quick shout out and say I truly enjoy reading your blog posts. Can you recommend any other blogs/websites/forums that go over the same topics? Thanks for your time!

投稿: maillot d arsenal | 2013/09/30 01:24

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/40886/58158337

この記事へのトラックバック一覧です: 『知の逆転』:

« 『3日もあれば海外旅行』 | トップページ | 『生き方―人間として一番大切なこと』 »