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『心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』

『心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』
枡野 俊明
三笠書房、2013/8/22、¥1,260(有隣堂亀戸)

平積みに釣られて購入。著者は曹洞宗の寺の住職。カバーにある「心配事の"先取り"をせず、『いま』『ここ』だけに集中する」ことを勧めている本。書いてあることは至極当たり前のことで、それに禅の言葉を当てて解説している。結局、人間としてやるべきことは誰が書いてもほぼ同じことになるが、それを実践するのが難しいのだ、ということが理解できる一冊。

●立場でも地位でも「守らなければ」と考えれば考えるほど、余計な心配のタネをまくことになって、心の安定を失っていくのです。「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」これは、細川ガラシャの辞世の句。(p.42)

●情報が入れば、いやでもそれについて考えたり、判断したりすることになります。情報を遮断する。それが心静かに夜を過ごす大事なポイントになりそうです。(p.88)

●「八風(はっぷう)吹けども動ぜず」[略] そのときどきに、それぞれの風が吹いているだけのこと。ですから、どの風も自然に受け止めたらいいのです。(p.94)

☆自分と人を比べてあれこれ考えることの無意味。

●松下幸之助さんの言葉です。「逆境もよし、順境もよし、要はその与えられた境遇を素直に生き抜くことである」まさに至言です。素直に生きていたら、よい境遇も悪い境遇もないのです。そこにはただ、一生懸命に生きる「場所」があるだけです。(p.116)

●他人の人生観がどうであろうと、それをあれこれあげつらうのは「筋違い」です。[略]
 もうひとつ、付け加えておきたいのは、自分には厳しく、相手には寛容な姿勢が仕事をうまく進める上で求められるということです。江戸時代の儒学者であり、本草(ほんぞう:中国古来の薬物学)学者でもあった貝原益軒にこんな言葉があります。
「聖人をもって我が身を正すべし、聖人をもって人を正すべからず。凡人をもって人を許すべし、凡人をもって我が身を許すべからず」(pp.127-130)

●人の上に立つ人は本来「孤独」なものだといわれますが、「孤立」してしまってはいけません。[略] ものごとには、すべて、力づくではどうにもならない「流れ」というものがあります。流れに任せる。水は岩があればそれと争うことなく、わずかに方向を変えていきます。しかし、"目標"はあやまることなく、最後は大海へと流れ込んでいくのです。[略] 流れに任せるというのは、ただ流されるままになることとは違います。流れの方向を見定め、速さも読み切って、そのうえで、むやみに流れに逆らわず、みずから、すなわち"確固たる自分"として流れとともにゆく。任せるとはそういうことだと思います。(pp.132-133)

●禅語の「平常心是道(へいじょうしんこれどう)」は、いつも穏やかな心で、字図かな心でいることの大切さをいっています。心の振れ幅を小さくしなさい、というこおtでしょう。そのために意識してほしいのが「呼吸」です。禅には「調身(ちょうしん)、調息(ちょうそく)、調心(ちょうしん)」という言葉があります。それぞれの意味は、順に姿勢を整える、呼吸を整える、心を整える、ということです。[略] 呼吸を整えるためにはまず、姿勢を整えなければなりません。姿勢が整い、そして、呼吸も整い、心も整ってくるのです。あたまにカッと血が上るようなことがあったら、まず、呼吸です。(pp.140-141)

☆姿勢を整え、丹田に意識を集中して息を吐ききれ、とのこと。

●道元禅師はこんな言葉も残しています。「生きるときには生ききる、死ぬるときには死にきる」(p.218)


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『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』

『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』
鳥塚亮
講談社、2011/5/9、¥1,470(L)

経営再建関係のことを調べていて本書が出ていたので、図書館で借りた。

万年赤字で廃線が現実味を帯びるなか、社長公募の広告を見て応募したブリティッシュエア勤務だった著者。根っからの鉄オタということもあり、ムーミン鉄道や訓練費用自己負担運転士など色々なアイデアを出して経営再建に取り組んでいる。

いすみ鉄道の路線地域において、交通手段としての鉄道はすでに成り立たないという現実認識の上に立って、観光鉄道・ブランディング化を目指すというのは正しい選択だと思った。が、言うは易く行うは難しで、それを実行している著者には頭が下がる。

本書は、一般読者に向けて書かれたものであるのと同等にまたはそれ以上に、いすみ鉄道関係者、地域住民、政治家などに当てて書かれている。明らかに、地域の廃線論者を念頭に書かれた記述が多数見られるためだ。それらの存続反対派を抑えるためにも、路線の黒字化を願ってやまない。

●奇抜でも、モノマネでも、例外でも、いいと思ったものはどんどんやってみなければ道は拓けない。「いすみ鉄道」の再生には、そんな考え方も必要だと、僕は思うのです。
 全国各地の運転士さんと接してみて、あらためて実感したことがあります。それは、彼らはおしなべてプロ中のプロであるということ。深酒せず、睡眠も十分にとり、常に己を律して運行にのぞんでいる。パイロットもそうですが、多くの乗客の安全を預かる彼らは、何十年もそうやって列車を運転してきました。たとえ乗客が少ない、いつ廃止されてもおかしくないようなローカル線でも、それが変わることはない。(p.177)

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『趣味力』

『趣味力』
秋元康
生活人新書(NHK出版)、2003/10/1、¥693(有隣堂亀戸)

たまたま目にとまったので購入。

年齢を重ねると新しいことが少なくなってきて人生の幅が狭くなるので、趣味を持つことで人生を豊かにしよう、という本。10年前の本で、やたらと陶芸を始めたことを強調するので、そこだけちょっとどうかと思ったが、言っていることは極めて真っ当。

●年をとると「初めて」がなくなる。だから、初めてのことを始めよう。これが僕と同じ年代のすべての人たちに、いちばん伝えたいことなのだ。(p.15)

☆発刊当時著者は45才でちょうど自分と同年代なので、参考になる。

●僕が何を言いたいかというと、「30代、40代になったら、自分の色をはっきりさせよう」ということ。これだけ情報過多の時代、「何でもいい」とか「みんなと同じでいい」という自分の色のない人は、社会からも求められない。わかりやすくいえば、有名なブランドの高価なネクタイをもらって喜んでつける人よりは、「これはいらない」としまっておく人のほうが、存在価値があるのではないか。(p.58)

●僕には知り合いに、株式公開企業の社長が何人かいる。彼らの話を聞いていると、会社を興したのも、会社を大きくしたのも、ほんのささいなきっかけだった。人生の道が二つに分かれているときに、やるかやらないかだけ、というのである。企業の社長は、もちろん能力も会ったし、うんもよかったのだろう。だけど、今サラリーマンをしている人の仲にも、能力も運もある人はたくさんいるはずだ。あとは宝くじを買うかどうかなのだ。(pp.73-74)

●男性は趣味を持ちたいといっても、内的要因と外的要因が組み合わせられないと、行動を起こさない。つまり「こういうことをやりたい」と思いついても、誰かに「こういう講座があるよ」とでもいわれなければ、趣味を始めるきっかけはつかめない。
 しかし、女性の場合は、とにかく動いてみる。動いてまずやってみる。仕事をしていて、キャリアを積んでいる女性でも、すぱったお会社を辞めて、いきなり海外に何か勉強しにいったりする。そこの行動力の差はおおきいのである。(p.83)

●プロデューサーの立場で言えば、おニャン子クラブのような成功例はたくさん見てきている。怖いもの知らずの素人だからこそできる。素人の力を目の当たりにしてきているから「とにかく、やってごらんよ」と後押ししたい。(p.90)

●麻雀は人生と同じく、流れを見ることが重要だ。「ここは三着でいい」とか、「ここは四着でいいけれど、このくらいのマイナスで終わっておこう」とか見極めなくてはいけない。そして、最後に「いくら勝ちました」というのが、負けない麻雀なのだ。(p.98)

●大切なことは全勝することではなく、勝ち越すことなのだ。勝ち越せれば、次の仕事、先の仕事がやりやすくなる。だからこそ、常に勝ち越しを目指したいし、そのためにはたとえ全部があたらなくても、与えられた仕事はすべて全力でやっていこうと思っている。僕はこの「勝ち越し理論」をギャンブルで覚えた。「人生勝ち越し」というのは、今や僕の座右の銘である。(p.126)

●僕は事務所のスタッフに「週刊誌を全部読む必要はない。だが、新聞に載っている週刊誌の広告はすべて目を通せ」といつも言っている。週刊誌をすべて買って読むと、情報が頭の中であふれてしまう。しかし、広告の見出しを読んでいくと、世の中の動きをおおむね自分で想像することができるのだ。(p.163)

●飲みに行くのをやめると、仕事の人間関係や情報収集を捨てることになるのではないかということはまったく気にならなかった。なぜなら、人間関係で仕事はできないというのが、僕の出した結論だからである。つまり、人間関係でできる仕事は、もっと強い人間関係に敗れる。[略] 仕事というのは、真剣勝負なのだ。結局はいいものを作り、いいものを書けば勝つことができる。(pp.186-187)

●人生の鉄則としていえるのは、幸せはキープできないということである。幸せというのは、あくまでも自己満足の瞬間の連続なのだ。[略] だから、今そこそこ幸せだという人でも、自己満足の瞬間をどれだけ自分で作れるか、ということなのである。[略] ならば、どうやって自分が満足できる瞬間をたくさん見つけていけばいいかというときに、趣味がある。趣味というのは、自己満足を作りやすいのだ。(p.193)

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中国語学習記録130913

中国語学習記録130913:

一般的な学習方針:中検対策は休む。当面リスニング強化、単語力増強を中心に。ある程度進んだら、日常会話を多少できるとよい。

現在の中国語水準:北京放送ニュースは所々単語を聞き取れるが、主題はわからない。以前の、どこで切れるのかもまったくわからず宇宙語に聞こえていた状態からは少し上達した。英語の経験で言うと多分高校2〜3年くらい。当時はFEN、『地上最強の英語』、『試験にでる英単語』を中心に学習していたので、中国語もそれに近い方法を試す。この頃ディベートを始めたので、中国語もスピーキングの機会を探す時期かもしれない。

現在の教材:『耳が喜ぶ中国語』、Pop Radio (Taiwan) App、北京放送App、進め!キラメキ女子(台湾ドラマ)、NHKテレビ中国語。

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『有頂天家族』

『有頂天家族』
森見登美彦
幻冬舎文庫、2010/8/5、¥720(有隣堂亀戸)

アニメ放映中で未読だったので購入。京都に住まう狸一家を中心としたあれこれ。人間と天狗を交え、化かしたり喰われたりしながら「面白きことはよきことなり!」をモットーに暮らす下鴨四兄弟と母の物語。京都の狸を束ねる偽右衛門選挙が迫り、先代偽右衛門で今は亡き下鴨総一郎の長男下鴨弥一郎と総一郎の弟夷川早雲がその座を争う。

父総一郎が金曜クラブに入るために半天狗の女性弁天に喰われ、京都市中の狸に恐れられながら下鴨弥三郎は彼女と親しく付き合う、というところは、最後までよくわからなかった。特に、弁天は一体何を考えているのかがさっぱりわからない。赤玉先生がいやで飛び出したのかと思いきや、最後にはしっかり収まるところに収まっている。まさに女心と秋の雲というべきか。

●かつて祇園の雑踏でバスを待ちながら、父は長兄に語ったという。
「狸界にはいけすかん狸もいるし、おまえはまた頭の固いところがあるから、喧嘩をすることも多いだろう。だが、一匹の敵を作るときには一匹の友を作らなくてはいかん。五匹の敵を作るときには五匹の友を作らなくて廃刊。そうやって敵を増やしてゆき、いつか狸界の半分を敵に廻しても、かたわらを見ろ、おまえには三匹の弟がいる。これは大変心強いことだ。それがおまえの切り札となる日が必ず来る。俺がつねに哀しく思うのは、その切り札を自分が持たないことだ。俺は弟を信頼せず、弟は俺を信頼しなかった。俺たち兄弟が相争う仲になったのはそのためだ。血を分けた者が敵となるとき、それは最大の敵となる。だからおまえたちはつねにたがいを信頼しなくてはいけない。兄弟仲良く!忘れてはいけないよ。兄弟仲良く!なにしろ、おまえたちには、みんな同じ『阿呆の血』が流れている」(p.407)

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『中国語の学び方』

『中国語の学び方』
相原茂
東方書店、1999/10/31、¥1,050(BO¥350)

NHK中国語講座の講師を務めた著者による中国語学習法の本。外国語学習のコツはどの外国語でも概ね同じだと思うが、こと中国語に限っては、漢字がかえって邪魔をするので、その点に対する注意が必要。音の重要性は著者もたびたび指摘している。

著者が学生だった頃、大学の先生が当時高額だった録音機を購入して学習会を開き、北京放送のニュースを録音してディクテーションし、それをみなで付き合わせる。そしてその数週間後に入ってきた新聞の記事と見比べてあっていたかどうかを確かめる、というのは面白い学習法だと思った。

●谷沢永一という、私の好きな評論家、読書人がいますが、大切なことには思い切って「お金をかけなさい」と言っています。自分の人生を左右するような技術の習得にはお金を惜しむなと説いています。
『[略] 読書という明らかに一生を左右する重大な技術の獲得に、同じく二十万円払っても不服はないはずだ経済の本中まねん、歴史の本十万円、それで道筋が突けば実に安価(やす)いものではないか。店頭でいくら心眼をこらしてにらんでも本の値打ちは判らない。ある人が友としてふさわしいかどうか、まずは一杯やって語り合ってみるのと同じ呼吸である。まず、買え。これが入門に不可欠の手続きである』(谷沢永一、『人間通』)(pp.35-36)

●中国語に限らず、ことばというのはある程度、時間を積み上げなければ絶対にだめなのです。[略]
 ことばだけはどんなに賢い、頭のいい人でも時間をかけなければならない。そのかわり、どんなに頭の悪い、出来の悪い人でも、時間をかければある程度できるようになるという特徴を持っている。(p.57)

●文法事項といっても、実は初級段階で学ぶ文法項目で、ほぼ九割は尽くされています。重要な文法項目はほぼ入っていますから、中級へ進んだからと言って、新しい文法項目で困ることはまずありません。このように中級は習えど習えど手応えがなく、単調な様相を呈してきます。しかもこの状態が何年も続くのです。
 どうしたら、このような「さまよえる中級人」状態からぬけて、上級レベルへ到達できるのでしょうか。(p.126)
●第一は、[略] 文法ルールではなく「語彙力」なのです。[略] 単語を暗記することではなく、単語の内部構造、つまり語の組み立てを理解する力を身につけてほしいのです。(p.127)
●二番目に重要なことは、文法ルールに害に、もう一つ大事な約束事があるのを知ることです。それは「音節数調和」とも呼ぶべき、ぼんやりとしたルールです。(p.132)

☆「さまよえる中級」からの脱出法。

●贈り物といえば、日本では「お世話になったあの方に」贈るのが普通ですが、中国では「お世話になるあの方に」贈ります。(p.179)

●『論語』に「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」という一節がありますが、中国人は友達が久しぶりに訪ねてくると聞くと、「あっ、これは何か頼み事があるな」と思うそうです。単なる懐かしさや人恋しさということでは彼らは行動しない。何かしら意図し、考えるところが合って人と付き合うわけです。(p.203)

☆日本人は友達付き合いに目的を考えないが、中国人は必ず目的をもって人と付き合う。

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『生き方―人間として一番大切なこと』

『生き方―人間として一番大切なこと』
稲盛和夫
サンマーク出版、2004/08/10、¥1,785(丸善日本橋)

書店で「100万部突破」の帯に釣られて購入。信念と努力の経営者。とうてい真似はできないが、少しは真似ができるとよいと思う。

●人生をよりよく生き、幸福という果実を得るには、どうすればよいか。そのことを私は一つの方程式で表現しています。それは、次のようなものです。
 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
 つまり、人生や仕事の結果は、これら三つの要素の"かけ算"によって得られる物ものであり、けっして
"足し算"ではないのです。(pp.24-25)

●人生はその人の考えた所産であるというのは、多くの成功哲学の柱となっている考え方ですが、私もまた、自らの人生経験から、「心が呼ばないものが自分に近づいてくるはずがない」ということを、信念として強く抱いています。つまり実現の射程内に呼び寄せられるのは自分の心が求めたものだけであり、まず思わなければ、かなうはずのこともかなわない。(p.39)

●おもしろいことに、事前に明確に見ることのできたものは、最終的には必ず手の切れるような完成形として実現できるものです。反対に、事前にうまくイメージできないものは、でき上がっても「手の切れる」ものにはならない。これも私が人生の様々な局面で経験、体得してきた事実なのです。(p.48)

●もうダメだ、無理だというのは、通過地点に過ぎない。すべての力を尽くして限界まで粘れば、絶対に成功するのだ。(p.62)

●私があまり才子を買わないのは、才子というのは往々にして、今日をおろそかにする傾向があるからです。才子はその才知ゆえになまじ先が見えるから、つい、今日一日をじっくり生きる亀の歩みを厭い
、脱兎のごとく最短距離を行こうとする。しかし、功を焦るあまり、思わぬところで足をとられることも、また少なくありません。(p.66)

●いったい、どうしたらいいのだろう。私は悩みました。そしてその末に行き着いたのは、「原理原則」ということでした。すなわち「人間として何が正しいのか」というきわめてシンプルなポイントに判断基準を置き、それに従って、正しいことを正しいままに貫いていこうと考えたのです。(p.84)

●ガリ勉とは見たい映画やテレビも見ず、安易な方向へ流れようとする自分に打ちあkって、困難に正面から取り組んでいる人のことです。社会で成功を収めた人も同様で、遊びたい気持ちを抑えて、仕事に励んだ結果であるに違いありません。一方、そのような人たちを小バカにする人間は結局、自分の「逃げ」や怠惰を棚に上げ、人が真正面から取り組んだことを、斜めから見ているに過ぎない。(p.111)

▲六つの精進
 1) だれにも負けない努力をする
 2) 謙虚にして驕らず
 3) 反省ある日々を送る
 4) 生きていることに感謝する
 5) 善行、利他行を積む
 6) 感性的な悩みをしない(p.138)

●たとえば人と議論するにしても、なんとかやり込めてやろう、悪いのは相手のほうだから、その非を認めさせてやろうと思ってやるのと、相手も困っているだろうから、いい解決策をいっしょに考えようと思ってやるのとでは、同じ問題を扱っても結論は異なってきます。相手に対する「思いやり」のあるなしがその差を生むのです。(p.191)

●因果応報の法則というものが見えづらく、それゆえに容易に信じることができないのは、物事を短いスパンでしかとらえていないからです。ある思いや行いが結果として表れてくるには、やはりそれ相応の時間がかかり、二年や三年といった短い単位では結果は出にくいものなのです。しかし、それも二十年、三十年といった長い単位で見れば、きちんと因果の帳尻は合っているものです。[略]
 長い目で見れば、誠実で善行を惜しまない人物がいつまでも不遇にとどまることはないし、怠けていい加減な生き方をしている人がずっと栄えていることもありません。[略]
 それは怖いくらいにそうなっていて、原因と結果がピシッと等号で結ばれていることがよくわかります。短期的にはともかく、長期的にはかならず善因は善果に通じ、悪因は悪果を呼んで、因果のつじつまはしっかりと合うようにできているのです。(pp.115-116)


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『知の逆転』

『知の逆転』
吉成真由美
NHK出版新書、2012/12/6、¥903(八重洲BC)

元NHKディレクターの編纂ということで敬遠していたが、一時期、あちこちの書店に行く旅に平積みになっていたので購入。

当代の米英思想家・科学者の中から6人を取り上げ、彼らが現在の社会についてどう思うかをインタビューする。インタビュー本がインタビューイーの選定と、インタビュアーの質問によって方向付けられるということがよくわかる、NHKぽい作り。そこを理解した上で読めば大変参考になる本。

●[ノーム・チョムスキー] 最近亡くなった世界的に有名な物理の教授は、一年生がとる物理のクラスを教えていたのですが、学生に「今学期はどんな内容をカバーするのですか」と聞かれて、「何をカバーするかは問題じゃない、重要なのは君らが何をディスカバーするかだ」と答えたんですね。これが教育の理想です。人々を訓練して労働者にすることはできる。しかしそれでは企業に撮って短期の利益は得られても、人間の発展や経済の発展にはつながっていかない。(p.112)

●[マーヴィン・ミンスキー] 私は探偵小説も含めて小説というももの、いわゆる「一般分学」と呼ばれるものはほとんど読まない。みなほぼ同じだからです。ユングの心理学と同じで、たいていの小説は、まず人々の問題があり、彼らが陥った難しい状況という物があって、それをどうやって解決するか、うまく解決できてハッピーエンドになるか、そうでなければ、うまくいかなくて罰を受けたり死んだりするか。100冊
小説を読んだら、みな同じなんですね。(pp.197-198)

●[トム・レイトン] 当社の顧客には教育関係の出版社もありますが、彼らはiPadや他のタブレット型の機器がこれからの教育を担うと考えています。それらが教科書となり、試験を出し、そこで宿題を槍、それを通して宿題を提出する。全てオンラインです。僕のところにいる学部の学生は既にそうやて勉強しています。まだ試験だけは教室に来て、紙の上で受けなければなりませんが、それすらも変わっていくでしょう。授業もビデオ化し、タブレットが授業に取って代わることもできます。[略] インターネットは教育に大きなインパクトがあるでしょうし、既にそうなりつつあります。(p.249)

●[レイトン] 従来、本としてまとめられていたプリントないしマルチメディア教材は、エレクトロニック教材に取って代わられる可能性大です。多かれ少なかれ、良い傾向でしょう。本が進化していくのと同じように学校や大学のクラスも進化していくでしょう。(pp.250-251)

☆書籍の電子化については、当然といえば当然だが、アカマイ社長の数学者トムレイトンが一番進んだ考え方を持っている。

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『3日もあれば海外旅行』

『3日もあれば海外旅行』
吉田 友和
光文社新書、2012/11/16、¥798(八重洲BC)

LCCやスマートフォンの発達により、思い立ったらすぐに海外に行ける環境が整い、週末3日でも時間ができたらかなり自由に旅行できるようになってきた。著者が実践している様々なテクニックを紹介し、東南アジアを中心にどのような旅行が可能かを提示する。

こういう本を読むと旅に出たくなるが、といって実際に行けるかというのは別問題。とりあえず頭の中で行った気になるだけでも楽しめた。

●フルサービスの航空会社だけでなく、LCCも一緒にチェックできる利便性に優れた横断型検索サイトがいくつか登場している。これらのサイトは「メタサーチ」などとも称される。
 老舗として世界的に有名なのは「KAYAK」(http://www.kayak.com/)だろうか。ただし英語サイトであり、残念ながら現時点では日本語に対応していないため、国内での知名度は余高くない。個人的によくお世話になっているのは、「スカイスキャナー」という横断型検索サイトである。日本語を含む25以上の言語に対応しており、ここ数年で急速に支持を拡大してきた。(p.62)


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