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『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』

『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』
亀田 潤一郎
サンマーク出版、2010/12/10、¥1365(BO700)

発売当時結構話題になった本。そもそも科学的な根拠はないので、あくまでも著者の経験による話。一言で言えば、お金を稼ぎたければお金を擬人化して大事に扱いましょう、ということ。面白いなと思うところもあり、納得できないところもあり、読者の環境によって読み方は変わるだろうが、それなりに楽しめた。

ただ、表題の長財布については、その値段の200倍が年収になる、というのはちょっと怪しいなと思った。年収1億以上の人がでは50万の財布を使うかと言ったらかなり考えづらい。なので、多分本書のターゲットは年収1000万〜2000万くらいになりたいな、と思う読者なのではないだろうか。

●財布を新調したら、使い始める前に決まってやることがあります。それは、財布に「お金の味」をしっかり覚えてもらうこと。具体的には、使い始める前に3日間くらい、大金を財布に入れておくのです。
 できれば100万円。100万円が難しければ、10万円でも20万円でもいいでしょう。自分にとって大金と思う額の金額を、思い切って銀行からおろし、財布に入れておきます。
 これは、常にお金を気遣い、事業の経営もうまくいっている方たちから教えてもらったこと。ぜひまねをしてみようと思い、私も実践しています。彼らが言うには「お金にしてみても、まったく新品より、多少でも使われている財布のほうがきっと心地よい」。(p.51)

☆著者は200万円を3日間入れて寝かせたとのこと。面白い考え方。

●経営が波に乗っている社長とお金や財布の話になると、よくこのギザ十の話題が登場します。私が最初にギザ十のことを知ったのも、社長との会話がきっかけでした。
「ギザ十が来た時というのは金運到来の兆しなんだよ。だから亀田君も気をつけてみているといい」
 今から十年くらい前に、ある社長が教えてくれたことです。[略]
 彼らの経営がうまくいき、彼らがお金に好かれ続けているのは、ギザ十のご利益うんぬんという話以上に、十円玉という小さなお金にもきちんと気を向けているからなのだ、と。
 何度かお伝えしていますが、お金というのは、細かく気を向けてくれる人の元に集まってきます。その証拠に、お金をおおざっぱに使っている人の元から、あるときお金がざっくりと去っていく場面を、私はこれまで何度も見てきました。(pp.61-62)

☆一円を嗤うものは一円に泣く。

●どんなときでも、お金は「丁寧に渡す」のが基本です。まずお札は、すべての向きを同じ方向にきちんとそろえます。渡すときには、受け取る相手とお札が向き合うようにします。小銭を渡すときなら、渡した相手の手からこぼれ落ちないように、細心の注意を払います。ちなみに小銭とお札を同時に渡す場合は、相手がスムーズにしまえるように先に小銭から渡す。お金を丁寧に渡すことは、手渡す相手への、そしてお金そのものへの敬意です。(p.71)

●[お金に] 「いってらっしゃい」「おかえりなさい」というクセをつけておくと、無駄遣いかどうかを判断する目印になり、また同時にストッパーの役割も果たしてくれるのです。だから、お金を払う前に、心の中で気持ちよく「いってらっしゃい」と言えるかどうか少しだけ考えてみる。それだけで、無駄遣いはグンと減ると思います。(pp.74-75)

☆参考になる。

●税金は気持ちよく払う。これは稼いでいる社長の共通点のひとつです。[略]
 彼らに共通するのは、税金に対する歪んだ考えを持っていないこと。彼ら自身の事業で得た利益が、この社会があるからこそ生まれたもの、社会のかかわり合いのなかで得られたもの、ということをよく心得ています。
 稼いで手元に入って来たお金というのは、社会の「分け前」。だから、すすんでその一部を社会に還元しよう。お礼として社会に返そう。税金に対してこんなふうに考えているのです。(p.76)

●それだけの税金を払えるということは、それだけの利益を得られている。世の中に貢献できているというおとの証なのです。(p.78)

☆同意。

▲私たちの財布から出て行くお金には、基本的に3つの「性格」があります。
消費:消費とは、たとえば1万円のモノを購入したら、その場で即1万円の価値が手に入る使い方。「等価交換消費」といわれる使い方。
投資:投資とは、払った金額に見合う価値のものがすぐに手に入るわけではないけれど、将来何かしら見返りがあるような使い方。会社なら設備投資、個人なら本を買ったり、勉強会に参加するなど。
浪費:浪費とは、使ったら使いっぱなしで、何も手に入らず、将来的な価値を生み出さないような使い方。会社で言えば仕事の憂さ晴らしの飲み代、個人で言えばゲームセンターでゲームに興じるような使い方。
 基本的に「未来を作るお金」は投資だけなので、財布からお金を取り出す前に、一瞬立ち止まって「これは消費か、投資か、浪費か」という問いを自分自身に投げかけることが大切。(pp.81-83)

●「いざとなったら、買った価格の7割で売れるモノ」を買う。私がふだん買い物をする時に心がけていることです。こうすると、同じ消費でも、いざという時少しでもリターンが見込める「無駄の少ない消費」ができるようになります。(pp.96-97)

●お金をためようと思うなら、まずはお金の「入口」よりも「出口」に注意を払うことが重要です。[略] 支出は、基本的に100%自らの手でコントロールできます。お金は「勝手に出て行くもの」ではありません。お金を出て行かせるか、とどまらせるかは、あなたのコントロール次第なのです。(pp.100-101)

▲得をしたいのなら値切ってはいけない。売り手よし、買い手よし、世間よし、とする「三方よし」の近江商人の経営理念は今でも通用する。お金というのは、ひとりで勝手にやってくるものではない。そこには必ず人が介入している。お金は人が運んでくる。つまり買う側になったときも自分の得ばかり考えていては人は遠ざかっていく。人が遠ざかれば同時にお金も遠ざかっていく。(pp.126-129)

▲「たとえ1ミリでも、前進すればそれは前進だ」(p.140)

▲「10年後にどうなっていたいか?」を意識する。そして日々、できるだけ「なりたい自分」に近づけるような行動をとるようにする。たとえば読む本や映画も、著者や登場人物が「なりたい自分」に近いものをより多く読むようにする。(p.141)

▲身につけるものを変えれば人生が変わる。「人生をより質の高いものに変えるためには、つきあう相手を変えなさい」とよく言われるが、まずは身につけるものから変えてみる。
 たとえば5万円の高級傘。端から見ればただ傘を変えただけかもしれないが、それだけで今まで気づかなかったいろいろな世界が見えるようになる。そしてお金に好かれる人ほど、そういった身なりや外見をきちんと見ている。少しでも格好や雰囲気に変化があれば、それにすぐ気づく。つまり、ささやかな外見の変化も見逃さない。
 たとえば本。インプットが変わればアウトプットが変わる。質の高い情報が入ってくれば、セルフイメージも高まる。(pp.144-147)

☆必ずしも完全に同意はできないが、参考になる考え方。

●お金と人は、基本的に同じなのです。だからお金とも節度を持ってつきあう。執着するのではなく、適度な距離を保ちながらつきあう。「親しき仲にも礼儀あり」の関係なのです。(p.149)

☆本書のもっとも重要な主張。

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