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『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』

『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』
遠藤誉
朝日新聞出版、2012/9/30、¥1,785(八重洲BC)

薄煕来失脚事件を、その生い立ちから丹念に拾い上げて推理する。常務委員入りを目前にして、谷開来がニールヘイウッドをイギリスのスパイと勘違いしたことで殺人事件に発展した、という著者の見立ては非常に説得力がある。(証拠はないからもちろん推測でしかないが)

中国事情に深く通じていなければ書けない内容で、大変面白かった。

●実はその[密告精神がはびこる]中国の心に媚び、仲間であるはずの日本人を中国政府に打った日本の外交官がいた。駐中国日本国大使館のチャイナ・スクールの一人だ。私が『チャーズ 中国建国の残火』(1984年、読売新聞社)を出版していることをひそひそと中国政府側に「密告」し、「遠藤には気をつけろ」とささやいたのだ。「私はあなた方、中国政府の味方ですから、どうぞ私には良くしてくださいね」という、相手の靴でも舐めますと言わんばかりの卑怯なまねをして、私を後ろから刺した。(pp.242-243)

☆丹羽前大使、加藤紘一・村山富市・二階敏博の諸氏にしろ、外務官僚にしろ、なぜ中国のことになると、まさに「靴を舐める」ような真似をする人々が多数出てくるのか不思議。自分も中国は嫌いではないが、そこまでするのはちょっとよくわからない。

●結局、[投資移民政策を通じて] イギリスもまた中国のマネーローンダリングを「熱烈歓迎」しているではないか。これではまるで「中国共産党の現支配体制が生んだ腐敗構造と不正蓄財」と、「欧米諸国の投資移民受入政策」が全地球規模でネットワークを形成し提携を結んでいるのに等しい。[略]
「チャイナ・マネー」が世界を制覇するーー。
中国は自ら積極的に戦争は仕掛けないだろうが、しかし、「チャイナ・マネー」によって「世界を制覇する」未来像は、見えているだろう。(pp.357-358)

☆この予言が当たるかどうかをよく見ていかなければならない。


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