『継続は、だれも裏切らない』
『継続は、だれも裏切らない』
内藤誼人
PHP研究所、2010/2/27、¥1,260(L)
図書館で目にとまったので読んだ。
「結局、努力をつづけた人の勝ち」と副題にあるように、努力を続ければ成功できる、という本。当たり前のことを言っているだけなので、だからどうした、という感じではあるが、様々な成功秘訣本から切り貼りしたような内容なので、復習の意味では役に立った。著者は一応心理学者なので、それなりに使える部分もあるという印象。
●人と同じ事をしているうちは、「努力」とは呼ばない
他人と同じ事をやっているうちは、それは「努力」とは呼ばない。他人よりもたくさん努力するからこそ、「人に抜きんでる」ことができるのであって、そこまでいってこそ、初めて努力と呼べるのである。(p.29)
☆見城の「圧倒的な努力」柳井の「100%全力でやりきる」と同意。
●身体を活性化し、やる気を出すには、アドレナリンを分泌させればいいということになるが、それには「赤いもの」を身につけることが効果的である。赤い色を見ると、交感神経の働きが活性化し、エネルギッシュになれるからだ。(p.54)
なお、本を読むときに、気になる箇所にペンで線を引くときにでも、できればクロではなく赤い色のボールペンを使うとよい。そうすると集中力が高まって、読書力自体がアップするからだ。(p.56)
☆ちょっと根拠が怪しいが、そのうち試す。
●[社会的手抜き現象といって、グループで集まると必ず手を抜いてしまうので] 努力をするときには、他人に頼ってはならない。あくまでも一人でやろう。(p.59)
☆面白い見解。
●[座禅、茶道、剣道などで姿勢をうるさく言われる理由は] 美しさと同時に、脳に刺激を与え、集中させる効果を経験的に認めているからである。集中力、記憶力、持続力が、背筋をぴんと伸ばすことでアップするのだ。[略] だらしない姿勢はラクなように見えて、意外に疲れるのである。逆に、良い姿勢のほうが、むしろ疲れは少ない。(pp.60-61)
☆自分の姿勢はよくないので、改善したい。
●余計な声に惑わされてはいけない。物事を単純に考えれば、自分の目標達成のために、一番大切な「基礎」が何なのかはすぐにわかるはずだ。そしてそれがわかれば、他のやり方などはもうどうでもいいのであって、基本練習を繰り返せばいいのである。(p.84)
☆何ごとも近道はない。
●アリゾナ大学のブレイナード博士によると、他人に言われたことは、自分でも気づかないうちに意識の中に紛れ込んで、暗示効果をもたらすそうである。(p.87)
☆努力していることを人に言うと、余計なことを言う人がいるので、黙っていろ、という項目の話。ただ、これは他にも普段接するニュースや新聞、会う人などにも通用する話なので、何を見るか、誰と話すかについても慎重にならなければならない。
●仕事でもそうで、本業に徹底的に打ち込むからこそ、事業は成功するのである。それなのに「多角経営」などと格好のいいことを言って、あっちをやったり、こっちをやったりしている会社はたいていダメになっていく。(p.99)
☆ひとつのことに集中して取り組め、という話。
●身体をあまり動かさない人は、心も弱くなる。
体力のない人は、すぐに弱音を口にし、何でもすぐに諦めてしまうのだ。
だから、もし努力を継続する精神力を養いたいのなら、まずは体力をつけることが先決になってくる。(p.103)
☆養生に留意。
●将来、大物になって大豪邸に住みたいのなら、豪邸を見つけるたびに写真を撮らせてもらうとよい。そうすれば、「いつか、きっと私も!」という気分になれるはずだ。[略] 写真や切り抜きなどを身の回りに置いておけば、たえず目標を意識することができる。(p.130)
☆GMOインターネットの熊谷正寿が実践している手法。
●実のところ、性格を変えるのはそんなに難しくもないのである。楽観的な性格になりたいなら、「陽気に振る舞う」というだけでも、ずいぶんちがってくる。
たとえば、いつでもニコニコと笑顔を作るようにすると、たとえそれが作り笑いであっても、性格は明るくなっていく。なぜなら、笑顔を作るようにすると、心理的なムードも明るくなってくる、というデータがあるからだ。
最初は、縁起でも全然かまわないのである。
明るく、陽気で、元気な人間であるかのような演技をしていると、そのうちに性格も影響を受けるのである。だから、思いっきり陽気な人間を演出しながら毎日の生活を送ってみるとよい。(p.149)
☆「楽しいから笑うのではない、笑うから楽しいのだ」ということ。言うは易く行うは難し。
●アルバータ大学のジュディ・キャメロン博士によると、ご褒美はたしかに人間のやる気を高める効果があるが、「頑張っていない内に与えられたご褒美は、むしろモチベーションを下げる」効果にしかならないという。ご褒美を与えるタイミングを間違えると、逆効果にしかならないのだ。自分で自分にご褒美をあげるときも同様だ。(p.186)
☆今後気をつける。
●[ミネソタ大学のキャサリン・ヴーズ教授の実験によると] 私たちは、お金について意識させられると努力を継続することが、はっきりと示されたのである。したがって、このデータを参考にすると、たえず頭の中を「お金」のことでいっぱいにしておけば、それだけ努力家になれるということが推測できる。
「お金のことを考えるなんて、汚らわしい」などと思わず、お金についてどんどん考えていいのである。自分の努力がお金になると思えば、苦しさも喜びに変わるはずだ。(p.194)
☆確かにそのような気もするが、それでいいのか?
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