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『柳井正の希望を持とう』

『柳井正の希望を持とう』
柳井正
朝日新書、2011/06/30、¥735(BO¥350)

東日本大震災後の希望を失った日本に向けて、今こそ「希望を持つ」ことが大事だ、と主張する本。内容は、直接には柳井の来し方行く末を語った朝日新聞の連載を新書にまとめたもの。その中で、希望を持つ重要性を読み解いていく。

柳井を一人のロールモデルとして、リーダーとしての理想の到達点として読んだ。


●ジェニーン氏は「現実の延長線上をゴールにしてはいけない」と強調する。最終的な目標を明示してその実現のための方法を規定し、組織全体で実行していくことが「ほんとうの経営」だと言っている。(p.73)

●クロック氏は飲食業界の人ではありません。それなのにマクドナルドの可能性を見抜いて、事業を立ち上げた。ベンチャー経営者の鑑のような人であり、彼の自伝のなかから渡しは商売の真髄ともいうべき言葉を見つけることができた。
「Be daring(勇気を持って)、Be first(誰よりも先に)、Be different(人と違ったことをする)」
 私はこの文句を手帳に書き付け、何度も読み返したものだ。(p.75)

●「これを買ってください。これは絶対にいいものです」
 そう断言できる商品は売れる。逆に「これはどうかな」と少しでもためらいを感じて開発した商品の売れ行きは鈍い。お客様は売り手より賢い。売り手の逡巡などたちまち見抜いてしまう。ですから、絶対にだますことはできない。(pp.87-88)

●人間相手の取引の鉄則は、まず自分が約束を守ること。その代わり、相手にもちゃんと約束を守ってもらう。何度も約束を破る人とは取引をやめるしかないだろう。
 そして、約束を破る人は考えや行動をすぐにあらためることはない。そういった場合、こちらが弱い立場であっても理不尽なことが続いたら、正当性を主張し、それでもダメなら見限ることだ。(p.93)

●親父の言葉のうち、ふたつの言葉が今も頭の隅に残っている。
 ひとつは「金儲けは一枚一枚、お札を積むことだ」。
 どさっとお金が入ってくることがあったら、どさっと出て行く。商売にホームランはない。コツコツお金を稼ぐことが結局は儲かる。
 もうひとつは「商売人は金がなくても、持っているようにふるまえ」。
 よく「金がない。金がない」と言いながら商売している人がいるけれど、商売は信用だ。相手はちゃんと見ている。「金がない」とこぼしてばかりいる人間を信頼するビジネスマンはいない。別に派手な金の使い方をしろというわけじゃないが、金がないことを周囲に吹聴することはない。(p.94)

●経営者にとってドラッカーは避けて通れないビジネス書の古典だろう。
 『マネジメント』『現代の経営』、そして『イノベーションと企業家精神』。
 どの著作にも、実際にイノベーションをやるための手法が克明に書いてあるので、ビジネスに携わる人、働きながら起業を志す人には必読の本だ。(p.120)

●ではまず何を意識改革するべきか。それは今一度「経営とは実行である」という真理を肝に銘じることだ。評論は経営者の仕事ではない。経営とは不断の実行そのものであり、経営者を目指す人もそのことを肝に銘じなければならない。(p.164)

●日本の経営者の多くは、個人の「努力」や目標達成の「プロセス」に対して、過大評価しているように思えてならない。それは、経営者を見ていると、「何が何でも結果を出せ」という執念が感じられないからだ。
 しかし、ビジネスはシビアなものだ。経営者の評価は「結果を出したか出さなかったか」で決まる。厳しさを背負って、目標を見つめるからこそ、ブレない経営になるのだと思う。(p.166)

●悩みを忘れるためには単純なことかもしれないが、ぐっすり眠ることだ。[略]
 悩むのはいい。しかし、いったん、ベッドに入ったら悩むんだ。悩みたいのなら、起きて机の前に座り、メモ用紙に悩みを書き付ける。眠いのに、そんなことまでやって悶々と悩んでみたいという人は少数じゃないでしょうか。
 悩むことほど不健康なことはない。眠るときはしっかりと眠る。悩み、不安を翌日まで持ち越さないことは大切だ。(p.204)

●リーダーが心すべきなのは、「危機は思いもよらない時にやってくる」と自覚して、自分なりに行動原則を作っておくことだ。
 たとえば、私ならば、危機に際して、次のように考え、行動すると昔から決めている。
 まずは、経営者として先頭に立つ。何かが起こったら、率先して情報を収集し、できるだけ早く対応策を決断し、具体的な行動に落とし込む。そしてその決断に沿って、各現場のリーダーが権限を持って、刻々と変化する現実に対応していく態勢を整える。この一連の動きを実行できるのは、組織においてはトップしかいない。(p.209)


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