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『明日のコミュニケーション』

『明日のコミュニケーション』
佐藤尚之
アスキー新書、2011/10/11、¥780(ジュンク堂新宿)

『明日の広告』の続編。SNS時代の広告手法はどうなるかについて書かれた本。

何らかのSNSを使っている人間には目新しい内容はあまりないように思う。本書の内容を一言で要約すると、今後の企業広告は「ロングエンゲージメント」と「共感」が大事、ということになろうか。ただ、そのたりは『ソーシャルメディア進化論』でも言葉こそ違え延々と述べられていたし、最近の類書であれば一様に指摘している。

本書で注意を引いたのは、著者が鳩山元首相にツイッターの利用を進言して鳩山氏が人の話を良く聞く人だなあと感心した(p.33)り、菅元首相に進言して米国、英国、中国、韓国、ロシア、フランスの海外7紙に援助への感謝広告を出したことを自慢したり(p.71)といった部分。震災直後などもっとクリティカルな部分でtwitter等が利用されていたことを思い起こすならば、著者の例や認識は今ひとつ呑気だと思わせる。

また、Googleのリンク数による客観的順位よりも友人知人の推薦の方が常に役に立つと無条件に前提しているが(p.140)、どちらが役に立つかは場合によって変わるはずで、そのあたりの無邪気さが気になった。他にも本書にはこういった前提を論証しないまま「これはこうなのだ」と主張してしまっている部分が散見されたこともあり、今ひとつ説得力に欠けた。

民主党支持の人には気持ちよく読める本。

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