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『哄う合戦屋 』

『哄う合戦屋 』
北沢秋
双葉文庫、2011/4/13、¥650

戦国の中信濃。小豪族の遠藤吉弘のもとに天才軍師石堂一徹が流れ着き、数ヶ月の間にあっというまに遠藤を2万石の大名に押し上げる。しかし、武田晴信の来襲が現実となったとき、遠藤は一徹の進言を聞かず小笠原長時についてしまう。

架空の豪族と軍師の話で、流れに任せて読むエンターテイメントとしてよくできている。ただ、最後の場面で一徹が仁科盛明の追撃を予想せず「さすがに、仁科盛明はやるものよ」(p.343)と言わせてしまったところで、「天才軍師」として作り上げた物語が崩壊している気がする。逆に、だから一徹は遠藤を捨てて自分の夢を追うのではなく、そこで死ぬことを選んだ、と善意にとることもできるが、それは読者に甘え過ぎというものではないだろうか。

また、できのよい姫と不器用な主人公という設定が『のぼうの城』に似ていて、色々邪推して読んでしまった。

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