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『売れる会社のすごい仕組み』

『売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略』
佐藤義典
青春出版社、2009/8/15、¥1,500

発行は本書の方が先だが、ストーリー上は『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』の続編。

イタリアレストラン「そーれ・しちりあーの」社長に就任した売多真子は、親会社の広岡社長からチェーン展開を命じられる。しかし、彼女の前に本場イタリアンレストランや大手チェーンイタリアンレストランが立ちはだかり、事態打開のためいとこでマーケティングコンサルタントの売多勝にアドバイスを求める。

『新人OL』で書かれたマーケティングの基礎、差別化軸がさらに展開され、著者の理論である「戦略BASiCS」「売上五原則」「マインドフロー」「プロダクトフロー」の考え方を小説形式でわかりやすく解説している。著者は、これらマーケティング戦略要素が論理的に一貫していることを徹底的に重視し強調する。要素間で論理的一貫性が保たれていないとかならず不備が生じ、最終的に破綻するためで、計画時・数字策定時・実行時・評価時すべてのサイクルでこの一貫性を常にチェックすることを要求している。本書のポイントは、まさにこの「一貫性」の強調にあるといってよい。

本書は理論的背景はしっかりしながらも、わかりやすく解説をしているという点で、本格的な理論書である『実戦マーケティング戦略』への入り口という位置づけの本と考えられる。

●真子は広岡が言った「[会社の魂は] それがわかったら、それだとわかる」という言葉を思い出していた。その意味を今実感した。悩みに悩んで、ハッと気づいたという今野感覚。確かに「それがわかったら、それだとわかる」としか表現できない感覚だ。(p.205)

●「超長期的には仕組みそのものより、むしろ仕組みを作る能力が独自資源になる。競合と顧客の変化に合わせて、また一貫性と具体性をもってサイクルを回す人材、だな。究極の独自資源は人だと言うことだ。そこに投資を惜しむなよ」(p.256)

●私は、現代日本の成熟社会において最も効果的な戦略が密着軸だと考えています。成熟社会では顧客の好みが多様化します。密着軸は顧客の好みの分だけ「戦場」があり、生き残るチャンスが多いのです。戦場や顧客をうまく特化し、そこでの強みを磨くのです。(p.263)

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