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『万能鑑定士Qの事件簿VI』

万能鑑定士Qの事件簿VI
松岡圭祐
角川文庫、2010/10/25、¥540(L)

凜田莉子に最大のライバル登場。万能贋作者雨森華蓮、26歳。華蓮の仕組んだ罠によって、鎌倉の豪邸に招かれた莉子は翻弄され、鑑定士としての自信を失う。

莉子に匹敵するライバルとして華蓮が描かれ、実際途中までは華蓮に押されっぱなしの展開で、とても楽しく読めた。莉子を白とするなら華蓮が黒で、両者とも美人に描かれていて、シリーズの中でも良くできたストーリー。華蓮がちょっとツンデレなエンディングもうまくできていて、今後のシリーズで彼女の再登場を待ちたい。

華蓮の前で氷が溶けさったように、ふいにその表情が和らいだ。「子供は嘘をつく。悪さをして、それをなんとかごまかそうとする。でも、知恵がないから大人にばれる。そんなことを、人生のなかで何度も繰り返す。やがて人は、嘘をつくことで体裁を悪くして孤立するよりは、正直に生きることで社会とのつながりを保つほうが得策だと感じるようになる。それが世間でいう成長ってやつ。じつは躾けられているだけ」 「信頼を育てているともいうけど」 「あなたみたいな人にとってはそうかもね。だけど、考えてみて。幼いころについた嘘が、その子の天才的才能ゆえに、真実としてまかり通ったら?何年か経ってからついた嘘も、やっぱり大人に疑われることなく鵜呑みにされたとしたら、どう?そんなふうに歳月を重ねていったらどうなるか。答えは簡単。詐欺師になる」(p.201)

「一基しかないエレベーターは東芝製だった。つまり…」
「行き先の階のボタンを押した後でも、すばやく二回つづけて押せばキャンセルできる」(p.268)

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