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『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』

『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』
小宮一慶
ディスカヴァー携書、2008/3/1

数字の定義や意味をしっかり捉えることで、今まで漠然と見ていた経済の形が見えてくる。その方法を具体的に説明した本。
今まで漠然とGDPは国内総生産だから出荷額かな、と思っていたのが、国内総付加価値と知っただけでも本書を読む価値はあった。

たとえば、経済基本統計の数字からの推計として(pp.48-50)
国内総生産:約500兆円
付加価値率:30%
労働分配率:60%
国内労働者総数:6000万人
これらから、
一人当たり給与額:500兆円×60%÷6000万人=500万円(社保含む)
国内総売上額:500兆円÷30%≒1700兆円
一人当たり付加価値:500万円÷60%=830万
一人当たり売上高:830万÷30%=2800万
といった考え方は大変参考になる。

「数字の見方」七つの基本 1. 全体の数字をつかむ 2. 大きな数字を間違わない 3. ビッグフィギュアを見る 4. 大切な小さな数字にはこだわる 5. 定義を正確に知る 6. 時系列で見る 7. 他と比較する (p.88)

給料から逆算すると、ふつうの中堅企業で、一人当たりの年間の付加価値額が1000万円、大企業で、1500万から2000万円。中小企業でも、最低600万〜700万円ぐらいはないと会社はもちません。そこから人件費を払っているわけですから。これはそれぞれの会社を収益性という観点で見るときの一つの基準となります。
わたしは仕事柄、多くの企業を見ているわけですが、この一人当たりの付加価値額については、特に注意してみています。それは、ここでもおわかりのように、働いている人の給料や収益性との関係もありますが、企業の安全性という観点からもおおいに関係があるからです。経験則で、借入総額が年間の付加価値額を超えると資金繰りがしんどくなる会社が多いのです。(pp.123-124)

数字というのは最終的には「詰め」なんです。仕事の出来る人は、最終的には、数字に落とし込めるし、そうしようとします。努力賞で終わることをよしとはしません。
数字に落とし込むと、目標まであtいくら足りないかが分かります。そうすると、そこから逆算して、何をやらなければならないか、どれくらいの時間がかかるかが分かる。場合によっては、いまのやり方では到達がむずかしいということも分かる。いずれにせよ、具体的な道筋や内容が分かることが大事で、そこから具体的な対策が打てるのです。
そうしたことから、目標は必ず「メジャラブル」でなければなりません。「メジャラブル(measureable)」とは測定可能ということです。(p.167)

数字力養成法のまとめ
1. おもな数字を覚える
2. 定点観測する
3. 部分から全体を推測する
4. 数字を関連づけながら読む
5. 常に数字で考える (p.170)

売上が落ちると「頑張って、上げろ」とか「根性出せ」とか言いますが、売上が落ちるということは、その企業の社会でのプレゼンスが減っている事なのです。根性の問題ではありません。よい仕事ができていないから、売上が落ちるのです。逆に、売上が上がるということは、よい仕事をして、それだけ社会に貢献していることを表します。
執念や根性ではなく、よい仕事をして売上を上げよう。売上が上がるのは正しいことだという信念を持つこと。信念を持って、数字を高めていくことが大切なのではないでしょうか。(pp.190-191)

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