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自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来

自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来
グナル ハインゾーン 、猪股 和夫 (翻訳)
新潮選書、2008/12/20

世界で起こる大量虐殺などの原因を、人口統計に見える「ユースバルジ(youth bulge)」に求め、それを検証していく。「バルジ」とは、年代別の人口をグラフに表した人口ピラミッドの「外側に異様に膨らんだ部分」を指す言葉で、ある国の15歳から29歳までの男子(戦闘年齢世代)が、その国の男性人口の30%を超えたとき、「ユースバルジ」が発生し、その社会が不安定化する、というのが主旨。
宗教や政治的お題目は表向きに過ぎず、長期的に見て動物としての人間が人口統計的に、ユースバルジで発生する人口圧力を発散するために戦争をしたり内紛をしたりする、という主張は、今までの人権主義的主張とは一線を画していて興味深い。

ヨーロッパで大航海時代に始まる世界征服が起きたのは、魔女狩りで産児制限ができなくなった結果、ユースバルジが発生してその余剰人口をヨーロッパ内部で吸収できなかったためである、という指摘は非常に説得力がある。

著者によれば、今後ヨーロッパの人口が減少する一方、第三世界(アラブ、アフリカ)でユースバルジが発生することが見込まれ、それがどのような影響を引き起こすか注意が必要だが、アメリカや中国はすでにユースバルジに気づいて長期戦略を立てている。ロシアは今後急激に人口が減少するために中央アジア、東アジア地域で影響力を減らし、国土の維持自体が難しくなる可能性がある。

日本でのユースバルジは団塊の世代による極左テロが指摘されている。

内容はとても興味深いが、原文が悪いのか、訳が悪いのか、非常に読みづらく、その点が残念だった。

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