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犬身

犬身
松浦 理英子
朝日新聞社、2007/10/5

Avantiのpodcastで紹介されていたので。

犬になりたくて自らを種同一性障害とまで呼ぶミニコミ誌ジャーナリスト八束房恵は、取材で知り合った玉石梓の飼い犬になることを望む。怪しげなバー天狼のマスター朱尾献に魂を渡すことを条件に犬に生まれ変わった房恵は、飼い犬フサとして、それまで気づかなかった梓の苦悩を知る。。。

人間が犬になれる怪しげな世界で性を介さない愛をつむいでいく、という読み方をすれば、旧来の男女の性を異常な形で体現する人物として彬がいて、それに対してセクシュアリティを超えるちょっとLな恋愛小説として読める。まあ、八束房恵はやつふさだし、玉石梓はたまずさだから、里見八犬伝的な小説なのは確かなのだろうけど。

あるいは、

東浩紀的に、房恵がプレーヤーからキャラクターに変身して、そのかわり朱尾がプレーヤーの役割をしながら、何度かリセットする生をプレイする、と考えれば、ゲーム的リアリズムの小説として読もうと思えば読めそうな気がする。

面白いと言えば面白い。かなぁ。

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最後の早慶戦

08/09/13
ラストゲーム最後の早慶戦
渡辺大、柄本明、石坂浩二、富司純子、藤田まこと、原田佳奈
シネカノン有楽町1丁目

観客の大部分は多分関係者な感じの映画。
さすがに映画に併せて都の西北歌う人はいなかったが、上映後の入り口付近は同窓会になっている人もちらほら。

オープニングの両校応援旗がよかった。

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フリーズする脳

フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる
築山 節
NHK出版、2005.11.10

最近「あれ」とか「それ」が多くなってまずいなあと思っていたところに目に入った本。

コンピュータやインターネットばかりしていると、脳の使い方が高速道路と一緒の状態になり、回りのものが目に入らなくなってくる。これが常態化すると使われない部分の脳が眠ってしまい、ボケたような状態になる、という理屈。雑用をしないで、ある一つのことだけし続けるというのも同じ理屈でよろしくない。だから、脳を活性化させ続けるには、雑用をせよ、ということらしい。

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スティーブ・ジョブズ神の交渉力

スティーブ・ジョブズ神の交渉力
竹内 一正
経済界、2008.6.5

自分の手柄は自分のもの、人の手柄も自分のもの。
言うことを聞かないやつはたたき出す。
Appleの社員は、Appleにいる間は他の会社で働くことなど考えられない、と言い、やめると、二度とジョブズとは働きたくない、と言う。
などなど。

Appleについて一通り知っている人であれば目新しいことはあまりない。色々言われていたことの内、自分があらためて同情を禁じ得なかったのは、ジョブズの前にCEOだったアメリオ。経営的に死に体だったAppleをまがりなりにもバランスシートの改善やキャッシュフローの改善に努力して、やっとその芽が出かけたところをジョブズに追われて、手柄を皆彼に取られてしまったくだり。

最近ジョブズの健康問題が取りざたされているが、彼亡き後Appleは存続するか、かなり心配ではある。

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ルポ貧困大国アメリカ

ルポ貧困大国アメリカ
堤 未果
岩波新書、2008/01

1.不法移民→サブプライム→返済不能差し押さえ→もっと貧困に
2.貧困→栄養の偏った給食→肥満→「肥満」=「貧困」と同義に
3.病院民営化→効率主義→保険会社に支配される医療→無保険者激増
4.払えない学費→軍隊のリクルート→イラク最前線へ
5.世界のワーキングプア→民間戦争代行会社がリクルート→民営化された戦争
 →ジュネーブ条約に縛られない拷問・暴行
結論:新自由主義によって競争をあおり、格差を広げさえすれば、貧困層となった人々が国籍を問わず支配層を支える構図が強固になる。

日本もアメリカの「規制改革要望書」を唯々諾々と実行することでこの世界に近づいているのだなあ、と実感する。日本の健康保険が民営化されてアメリカの保険会社に開放されるのももう間もなくだろうし。

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バカ社長論

バカ社長論
山田咲道
日経プレミアシリーズ、2008.5.8

バカ社長論とはいいながら、内容は普通の経営の心得集のようなもの。

人件費について、優秀な人が働きやすいようにあまり優秀でない人間も
必要だから、リストラばかりすると優秀な人が雑用に時間をとられて
かえって業績が落ちる、などは、別の本で
「たとえ自分がやったほうが能率がよくても、任せた仕事は最後まで
任せた方がよい」と同じ理屈だろう。

まぁ、自分がバカ社長なのは自分が一番よくわかっているので、
今更言われたところでどうとも思わない。ふふん。

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