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情報環境論集―東浩紀コレクションS

情報環境論集―東浩紀コレクションS
東浩紀
講談社、2007/08/02

イソクラテスさんrecommends。

第一部「情報自由論」は情報社会における権力のあり方、第二部「サイバースペース」はネットの発展に伴って、近代で大きな役割を果たした視覚が影響を失いつつあることについて。

第二部はラカンやらジジェクやらでなんだかよくわからない。
第一部第三回「規律訓練から環境管理へ」は、監視社会化する情報社会での権力のあり方を分析する前提としてフーコーの権力を整理している。
説明が平易なので(わかりやすくするために単純化しすぎているのかもしれないけれど)、フーコーという山の周りを、登山口を求めて2年間さまよってようやく、「これか?」という隙間を見つけた感じ。

 交通警察は信号を無視するドライバーを拘束することができる。私たちはそれを権力だと感じる。しかし同じ秩序は、その強制力だけではなく、各人の順法精神によっても保たれている。ならば、その精神を植えつける社会制度、それもまた権力の一部と見なそうではないか、というのがフーコーの提案である。
 権力には、人々に特定の行動を選ばせる強制的な側面だけではなく、その行動様式を選ぶように価値観を変えていく「構成的」な側面がある。このような視点に立てば、交通秩序を支える権力は、もはや警視庁や国土交通省の専有物だと考えることができなくなる。同じ権力はかたちを変えて、教習所のプログラムから、交通事故の報道姿勢、さらには「横断歩道は左右を見てから渡りましょう」と教える小学校教師の語り口まで、あらゆる場所に宿っていることになるだろう。近代社会の権力は、日常的にイメージされるような一極集中型で強制型のものではなく、遍在型で主体構成型のものなのだ。(p.39)

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コメント

私もちょうど今、この本を読んでいるところです。奇遇ですね♪

第2部は読むのに手を焼いてますが、第1部はわかりやすいですね。
宮台真司も同じような事を行っていますが、ITと個人情報や匿名性の関係を学ぶのには良い本d名と思います。

投稿: タカ | 2007/10/08 21:37

今年は東の新刊が多くてとても全部は追えないので、どれを読むか選ぶのが大変ですね。

投稿: godspeed | 2007/10/09 10:10

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