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現代コミュニケーション学


現代コミュニケーション学
池田理知子、藤巻光浩、柿田秀樹、臼井直人他
有斐閣コンパクト、2006.4.30

コミュニケーションを「グローバル化」と「権力」というキーワードから捉え、現代の諸問題にコミュニケーション学的視点を提示する。特に下記3章は個人的にはとても興味深かった。

第3章「言語選択と英語」では、英語がいかにして「国際共通語」として捉えられるようになったか、無批判に英語を国際語として受入れることを「支配なき支配」として批判的に論じている。

第8章「コミュニケーション教育と権力」は、「『グローバリゼーション』という言葉には、どこか『国際人が活躍する華々しい世界の舞台』というイメージがあり、外国語を学ぶ者を魅了する。しかし経済的活動のグローバル化は、地球規模での弱肉強食の経済戦争である。明らかに『勝ち組』と『負け組』を生み出すシステムの中に本当に『日本人の代表』として入っていくべきであるのかは熟慮を要するだろう。そしてこのような経済活動目的以外になぜ私たちは英語コミュニケーション能力をみにつけるべきなのか、考えていく必要がある」(p.164)という結語が示すように、「日本人」として英語が必要であるという富国政策の下で小学校英語を推進する日本の現状に真剣な反省を促す章として読むことができよう。

第11章「メディアのレトリック」では、映画「マトリックス」をテクストとして新たな読みの視点を与えることで、レトリック批評の方法を示している。

教科書として書かれた本ですが、普通に読んでもとても興味深く読めると思います。

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コメント

お読みいただけて光栄です。わたしも今年はさっそくゼミでこの本を使っています。

投稿: 臼井直人 | 2006/05/17 05:44

最近は、面白いと思う本は年に何冊もありませんが、本書は間違いなくここ数年でも最も良い本の一つです。

投稿: godspeed | 2006/05/26 20:51

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