『ふる』

『ふる』
西加奈子
河出文庫、2015/11/6、¥572(BO310)

28歳の池井戸花しすはアダルトビデオのモザイクがけの仕事をしている。趣味はICレコーダーで会話を録音すること。過去と現在を行き来しながらその時々で新田人生という人間に出会うが顔も思い出せない。

意識しなくても人間は人を支え、人に支えられている、ということを言いたい小説だということはわかるのだが、あまりストレートには伝わってこなかった。多分あえて少し回りくどい表現方法を用いたのだろうと思う。物語にあまり起伏はないが、花しすの人生を面白く読んだ。

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『キラキラ共和国』

『キラキラ共和国』
小川 糸
幻冬舎、2017/10/25、¥1,512(有隣堂亀戸)

ツバキ文具店の続編。ポッポちゃんはミツローさんと結婚し、同居を始める。本書では、代書の仕事よりも、ミツローさんとQPちゃんとの生活に重点が置かれ、ご近所さんとのお付き合いもそれほど描かれていない。

ツバキ文具店の空気感そのままに続編が描かれていて、ゆったりとした時間を過ごすのに良い小説。


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『巨悪を許すな! 国税記者の事件簿』

『巨悪を許すな! 国税記者の事件簿』
田中 周紀
講談社+α文庫、2016/1/21、¥950(BO510)

タイトル通り、国税庁の組織や脱税摘発の事例などを豊富に挙げた本。脱税できるほど儲けてみたい。

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『探偵はひとりぼっち』

『探偵はひとりぼっち』
東直己
ハヤカワ文庫、2001/11/1、¥1,015(BO510)

ススキノ探偵シリーズ第4作。映画『探偵はBarにいる2』の原作。
オカマのマサコちゃんがテレビの素人マジックショーに出たことで殺される。「俺」は犯人探しを始めるが、かつてマサコちゃんの彼氏だった政治家周辺の妨害を受ける。前作から付き合い始めた春子との仲にも変化が現れる。

相変わらず暴力描写がきついが、それさえ耐えれば面白く読める。

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『銀座の流儀 ―「クラブ稲葉」ママの心得帖―』

『銀座の流儀 ―「クラブ稲葉」ママの心得帖―』
白坂 亜紀
時事通信社、2017/3/23、¥1,404(amazon)

著者の講演会を聞いたので。

オーナーママとして銀座で4店舗を切り盛りする著者による経営・いい男・女子力などについてのエッセイ。リーマンショック前後の銀座の様子は生々しく勉強になった。また、銀座ミツバチプロジェクトについても知らなかったので面白く読んだ。

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『誰がアパレルを殺すのか』

『誰がアパレルを殺すのか』
杉原 淳一 (著),‎ 染原 睦美 (著)
日経BP社、2017/5/25、¥1,620(丸善日本橋)

タイトル通り、現在のアパレル不況がどのような構造によって引き起こされたかを、川上・川中・川下に分けて解明していくノンフィクション。1970年代から1980年代のバブル時代には成功の方程式だった大量生産方式がバブル崩壊によって崩れ、指をくわえて構造改革をしなかった大手アパレル各社が倒れていく様子がよくわかった。

また、ただ不況にあえぐだけでなく、業界内や外から新規参入によって新しい芽が生まれていることもわかり、時代の変化がわかりやすく描かれている。

●米高級専門店チェーン、バーニーズ・ニューヨーク幹部のマシュー・ウールシー氏が、2015年の米国小売業大会で語った言葉は、そのままエバーレーンに当てはまる。
「ミレニアル世代にとってのラグジュアリーは、どこで作られたか、どのように作られたかに価値がある。ブランドの名前よりも質、職人技、信頼性が、はるかに大切になっている」(pp.138-139)

⭐︎消費者は賢くなっていて、騙そうとしても騙すことができなくなっているのだから、全て正直に明らかにした方が良い、という時代の変化を端的に示している。

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『これは経費で落ちません! 3 ~経理部の森若さん~』

『これは経費で落ちません! 3 ~経理部の森若さん~』
青木 祐子 (著), uki (イラスト)
集英社オレンジ文庫、2017/10/20、¥594(有隣堂亀戸)

石鹸会社の天天コーポレーション経理部森若沙名子シリーズ第3巻。

広報部に努める正社員になりたい女性契約社員が経費を申請せず自費で賄っていた話、肝心な時になると現場から逃げてしまう男性営業部員、お風呂カフェクリスマス企画前夜にクリスマスツリーが誰かに倒されて混乱する話、婚活に焦る40代女性総務部社員が金を貸したのに返してもらえず結果的に沙名子が解決する話、の4編。

沙名子と営業部山田太陽との恋もようやく進展しはじめ、今後の話に含みをもたせる。最後に経理部にバリキャリの女性社員が配属されるところで終わり、次巻以降も波乱の展開が予想される。

経理にまつわる、それほど重くならない小説がなかなかない中で、面白く読めるシリーズ。

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『消えた少年』

『消えた少年』
東 直己
ハヤカワ文庫JA、1998/6/1、¥886(BO460)

国語教師安西春子の依頼を受けて探し出した少年が、その後友人の惨殺死体を残して行方不明になる。探索を進めるうちに、障害者施設反対運動の面々と関わることになるが、一向に真相をつかめない。少年を発見し、聞きだした真相はおぞましいものだった。

ススキノ探偵シリーズ第3巻。現実でも猟奇的殺人事件が報道されているが、本作は開拓民の地である北海道の身分制度や、近親相姦・異常性癖者などこれまでと趣の違う気持ち悪さの漂う作品となっている。そこはかとない気味悪さを感じながらも一気に読んだ。

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『バーにかかってきた電話』

『バーにかかってきた電話』
東 直己
ハヤカワ文庫JA、1996/1/1、¥821(有隣堂亀戸)

映画『探偵はバーにいる』の原作になった、シリーズ第2巻。

バーで飲んでいた俺にコンドウキョウコを名乗る女から電話がかかってくる。ある伝言を届けるだけのはずが、いきなり襲われることになり、真相を調べるうちにコンドウキョウコが放火事件で死亡した女性の名前であることがわかる。。。

映画と若干違うところもあるが、概ね同じ筋立て。このシリーズは若干暴力が多く、少し辟易とするところもあったが、楽しく読んだ。

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『MBA100の基本』

『MBA100の基本』
グロービス (著), 嶋田 毅
東洋経済新報社、2017/1/20、¥1,620(丸善日本橋)

「ビジネススクールの2年間で学ぶ必修基礎&フレームワークが「1フレーズ」ですっきりわかる」という帯につられて購入。

経営における様々なポイントを1フレーズで羅列してあるという印象で、あまりまとまりがない。またそれぞれに深みもないので、あまり参考にはならなかった。

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